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警部ヴィスティング 疑念 [book] [ヨルン・リーエル・ホルスト]

sample1.jpgヨルン・リーエル・ホルスト/小学館/お薦め度 ★★★★

未解決事件四部作最終

休暇中のヴィスティング、自宅の郵便箱に差出人不明の封書が届いた。中には12-1569/99と書かれた紙が・・・

1999年に隣接する警察署管内で起きた1569号事件を意味していた。休暇中にもかかわらず、捜査資料を借りだしに動くヴィスティング。

事件の内容は17歳の少女が行方不明になり、二日後絞殺死体で発見された。少女の体内から別れた恋人の体液が検出され、元カレは禁固17年の刑に服していた。

差出人不明の封書は二通、ヴィスティングが担当した事件、三通、捜査資料Noとインターネットアドレス、四通、ある場所を示す緯度と経度、・・・誰かが裏で糸を引いている。

1999年の事件は冤罪事件だったのだろうか!?

定年間近のヴィスティングがひたむきに事件に向き合う姿がうれしい。



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警部ヴィスティング 悪意 [book] [ヨルン・リーエル・ホルスト]

sample1.jpgヨルン・リーエル・ホルスト/小学館/お薦め度 ★★★★

未解決事件四部作の第三弾

二人の女性に対する暴行殺人の罪で服役中のトム・ケル、第三の殺人を告白、死体を遺棄した場所の現場検証の立ち会いを許可される。国家犯罪捜査局はトム・ケルを刑務所から移送する。

警部ヴィスティングらは死体の遺棄された場所が管轄内のため警備につく。

トム・ケルは手足を拘束されているため転倒を繰り返す。弁護士からの申し入れで足枷が外されると、一瞬の隙をついてトム・ケルは森へ向かって走り出す。その直後爆発が起こり、姿が消えた・・・

共犯者、”アザー・ワン”、がいることが囁かれていたが、手錠を外し、銃を手に発砲となると、その存在は明白。

警察のドキュメンタリー作成のためカメラをまわしていたリーネ、ヴィスティングの娘、も現場に居やわせ、父親と共にトム・ケルと”アザー・ワン”の行方を追う。

ストーリーはシンプルだが、”アザー・ワン”の正体が最後の最後までつかめないスリリングな展開、前二作と違ってエンタメ度が高い!?

大好きなシリーズ、完結編の第四弾も期待したい。



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警部ヴィスティング 鍵穴 [book] [ヨルン・リーエル・ホルスト]

sample1.jpgヨルン・リーエル・ホルスト/小学館/お薦め度 ★★★★

警部ヴィスティング・シリーズ最新刊

検事総長直々の呼び出し、急逝した大物政治家の別荘から大金の詰まった段ボールが見つかった。労働党幹事長が故人の別荘を訪れ、発見したのだ、と。

極秘捜査を命じられるヴィスティング。大金は、536.44万ドル+284.08万ポンド+312.02万ユーロ=8000万クローネ、すべて外国紙幣、政治家と大金といえば機密費の類か?わいろ?

ヴィスティングは独自にチームを編成し、大金を自宅の地下室に移動させる。そんな矢先、別荘は放火されてしまい、紙幣以外の故人に関する資料は皆無に・・・

焼け跡を訪れた検事総長からある失踪事件に故人がかかわっていたとする10年前の密告文を手渡される。

新たにフリーランスとなった娘リーネをチームに加え、北欧ミステリーらしい、捜査を開始する。

故人は妻を癌で亡くし、息子も交通事故で亡くしていた。ふたつの悲劇の間に起きた空港強奪事件の金額が発見された紙幣の額とぴったり当てはまることが判明する。失踪事件、強奪事件の解決が謎を解く鍵となる。

更に前作で煮え湯を飲まされた?クリポス、国家犯罪調査局、の捜査官が加わり、捜査は続行される。

淡々とした語り口、奇をてらうことのない捜査手法は好感が持てるが、事件の動機があまりにも切ない!?

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警部ヴィスティング カタリーナ・コード [book] [ヨルン・リーエル・ホルスト]

sample1.jpgヨルン・リーエル・ホルスト/小学館/お薦め度 ★★★★☆

ペトローナ賞受賞作

24年前の失踪事件、失踪したのはカタリーナ、に寄り添うヴィスティング警部、事件が起きた10月10日、毎年夫のハウゲンを訪ねることが習慣となっていた。

今年もハウゲンを訪ねたが不在だった。異例のことだった。気がかりなまま日付がかわった。

翌日、国家犯罪捜査局(クリボス)の捜査官スティレルがラルヴィック警察を訪れる。26年前に起きた未解決の誘拐事件を殺人事件と断定出来る証拠が集まったとして再捜査を始めることを告げる。

科学捜査の進歩により当時の脅迫状から指紋が検出され、被疑者としてハウゲンの名前があがった・・・

ハウゲンに寄り添ってきたことを逆手に、ヴィスティングは一種の潜入捜査を命じられる。ふたりで山小屋に行くことを通じ、ハウゲンの自供を引き出そうという任務だった。

前作、「猟犬」、同様、ヴィスティングの娘リーネ、フリーのライター、も誘拐事件のルポを書くため別の形で捜査を追う。

ヴィスティングとハウゲンのふたりが山小屋で釣りをしたり、食事をしたりしながら自供を誘導する件は、ヴィスティングの人間臭さが伝わってくる。本書の全体を通して流れる空気感と言ってもいい。物語的にはどんでん返しがあるわけではないが、ストンと胸に落ちる結末が実にいい。

お薦めの一冊!

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猟犬 [book] [ヨルン・リーエル・ホルスト]

sample5.jpgヨルン・リーエル・ホルスト/早川書房/お薦め度 ★★★★

「ガラスの鍵」賞受賞作

新聞記者のリーネは、自社のスクープ、17年前の誘拐殺人の証拠はねつ造されたもの、が警部の父、ヴィリアムを一面で報じることを知る。父はその事件の捜査責任者だった。

リーネは父のことを思うと気が気ではなかったが、殺人事件の一報を受け、ひょっとしたら父の記事を押しのけることが出来るかもしれないと社を飛び出す。

翌朝、新聞の一面を飾ったヴィリアムは出勤、そこで副書長から停職処分を言い渡される。身の潔白を証明すべく、やむなく?捜査資料を持ち出す。

時を同じく、17歳の少女が行方不明になっていた・・・

リーネの追う殺人事件と17年前の誘拐殺人事件がいつしか交わり、父娘の共同作戦が始まる。

淡々とした筆の運びは好感が持てる。正統派の北欧警察小説


タグ:ガラスの鍵
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