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ファントム 亡霊の罠 [book] [ジョー・ネスボ]

sample1.jpgジョー・ネスボ/集英社/お薦め度 ★★★★☆

ハリー・ホーレ・シリーズ最新刊

三年半ぶりにオスロ中央駅に降り立ったハリー、その訳はかつての恋人、ラルケの息子、オレグ、が殺人容疑、麻薬売人のグスト・ハンセンという少年を射殺、で逮捕されたからだった。

いまはもう傷ついた年寄ではなく、四十代の男に見えるはず、運動と健康的な食事と充分な睡眠を厳しく自分に課し、依存性のある物質は絶対に体内に入れていなかった。覚醒したハリー。

久しぶりの再会に頑なに口をつぐむオレグ。義理の息子?の無実を信じるハリーは警察時代のコネを最大限に利用しながら個人で事件を調べ始める。

現在進行形の物語とグストの回想が交互に語られる形で進んでいく。ふたつの物語の距離感が除々に縮まり、シンクロする時、真実が明らかになる。

刑事でないことの制約をはねのける強引さと必死さが伝わる捜査、ハリーってこんなに武闘派だったっけ?と思わせる行動、どれをとっても死に物狂いのハリーを待ちうける衝撃的な結末とは!?

シリーズ最高傑作の呼び声高い一冊・・・


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レパード 闇にひそむ獣 [book] [ジョー・ネスボ]

sample1.jpgジョー・ネスボ/集英社/お薦め度 ★★★★

刑事ハリー・ホーレ・シリーズ第七弾

前作「スノーマン」、邦訳第一弾、で最愛のふたりを失くしたハリーは警察を休職し、香港で怠惰な生活を送っていた。そんなハリーを探しにオスロ警察から刑事カイアが使わされる。猟奇的な連続殺人事件にハリーの力が必要だと・・・

しかたなくオスロに戻るハリーの前に更なる犠牲者が現れる。

殺人が行われたという事実があるだけで、理由は明らかでない。そして主導権を握りたい中央捜査局の横やりで捜査は中止された。ハリーらの刑事捜査班は蚊帳の外に・・・

そんなことに怯むハリーではない。極秘に捜査を続け有力な容疑者を見つけ出すが、逮捕寸前でトンビに油揚げ、中央捜査局に、をさらわれてしまう。内通者が!?

香港、コンゴ、ルワンダとワールドワイドに、これで決まりと思いきやその先の先がある展開に感嘆・・・

ちょっと抒情的すぎるきらいがあるシリーズ第七弾、ハリー・ホーレから目が離せない。

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真夜中の太陽 [book] [ジョー・ネスボ]

sample5.jpgジョー・ネスボ/早川書房/お薦め度 ★★★★

ロマンティック・ノワール!?

夏の間、真夜中でも太陽が沈まないノルウェーの北部、そこには少数民族サーミ人が住まう。そんな極北の地に流れ着いた?ウルフ?・・・

教会の堂守の母子、レアとクヌート、と出合い、親切にされたことから心を通わせていくウルフ。

ウルフの生業は始末屋、ドラッグがらみの借金の取り立て、場合によっては人を殺すこともある、ところが雇い主の金を盗んで追われるはめになり、最果ての地が隠れ家としてはうってつけだろうと・・・

逃亡者として怯えながらレナとクヌートに魅かれて行くウルフ。そんな生活もつかの間、追手がウルフに迫る。

サーミ人の宗教観、レナと夫、漁師、の結婚の経緯・・・極北の地の村の因習が絡み合ったロマンティック・ノワール!

追伸:ウルフが難を逃れるために隠れたところが最果ての地らしく笑ってしまう。

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贖い主 [book] [ジョー・ネスボ]

sample1.jpgジョー・ネスボ/集英社/お薦め度 ★★★★

ハリー・ホーレ・シリーズ

クリスマスシーズン中のオスロ、街頭コンサートの最中、救世軍兵士のロベルトが射殺された。殺し屋はオスロを急いで離れるべく空港へ、しかし、降雪のため足止めをくらう。

翌朝、新聞を目にした殺し屋はターゲットを間違えたことに気づく。本来なら兄ヨーンがターゲットだった・・・空港から引き返す殺し屋、契約を全うするためもう一度殺しを試みる。

ハリーと犯人のニアミスが続く、なぜかと言えば犯人の持つ特殊能力、顔を自在に変える事が出来る、により鑑識課長のベアーテを持ってしても識別出来ない・・・

この事件と別に、ヨーンと不倫関係?にあった証券会社一家の妻の殺害、その夫の自殺?が起こる。こちらも殺し屋がかかわっているのか!?

果たしてハリーは殺し屋の殺害計画を阻止出来るのか!?

特筆すべきはた殺し屋の過去、ただの殺し屋ではなく、クロアチア紛争において戦車12台を地雷で爆破し、「小さな贖い主」と崇められた少年だった。そのことがハリーに何をもたらすのか?

前半部分はいつもと違ってテンポが悪い!?そこさえ我慢すれば後半はいつものハリー・ホーレ・シリーズ、愉しめますよ!

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悪魔の星 [book] [ジョー・ネスボ]

sample1.jpgジョー・ネスボ/集英社/お薦め度 ★★★★

刑事ハリー・ホーレ・シリーズ

前作「ネメシス」につづく完結編。

同僚エッレンの殉職事件をひとり追うハリー、証拠がつかめず捜査中止を命じられ、酒に溺れ免職処分が下される。恋人のラケルとの間もギクシャク・・・

そんな中、事件が起きる。ひとり暮らしの女性の射殺死体、人差し指が切断され、更に瞼から星型の赤いダイヤモンドが見つかる。

俺の事件じゃないとシカトするハリー、同様の事件が次々起こるに至り、正式な処分が決定するまでこれらの事件にかかわることに・・・

ここまでが上巻、下巻は本来のハリーが顔を出す。酒を絶ち、猟奇的連続殺人事件と同僚エッレンの事件、二つを追う。

ラストの駆け引きは、さすがジョー・ネスボ!


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その雪と血を [book] [ジョー・ネスボ]

sample5.jpgジョー・ネスボ早川書房//お薦め度 ★★★★☆
 

パルプ・ノワール!

始末屋のオーラヴ、今回の仕事は不貞を働ているボスの妻、コリナ、の始末。コリナを鑑視するうち、その魅力に屈してしまう?

ボスのいない自宅で逢引する?男をつけ、妻ではなく男を射殺する。男は何とボスの息子!

ボスの追手から逃げるオーラヴとコリナ。窮地を脱する妙案は、ボス、麻薬業者、のライバル業者、<漁師>、にボスの死体を差し出すことだった。

物語のもうひとりのキーパーソン、マリア。オーラヴが助けた女であり、愛を告白したいと思っている女・・・ふたりの女の間で揺れながら物語は最終局面へ。

ジム・トンプスンばりのパルプ・ノワール。ジム・トンプソンの新作と言われればそうかと思ってしまうほどの一冊。ファンにとってはたまらない!

それにしても多芸な作家だ。


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ザ・サン [book] [ジョー・ネスボ]

sample1.jpgジョー・ネスボ/集英社/お薦め度 ★★★★

 
どういうわけかサニーに心を開き秘密を打ち明ける収監者たち。もちろんサニーもジャンキーで罪人・・・

癌に犯された収監者からサニーの父親の自殺は遺書に書かれていた、犯罪組織のモグラで便宜を図ったり情報を流していた、こととは逆で犯罪組織のモグラを見つけようとしていたと聞かされる。

厳重な警備をしく刑務所から脱獄するサニー、父を陥れた者どもを次々に殺していく。

物語はサニーの視点からと連続殺人事件を追うシモン警部、父親の同僚、の視点から語られる。

いつしか警察と犯罪組織、双方から追われることになるサニー、果たして復讐を成し遂げることが出来るのか!?

逃亡を助ける女との恋愛、神出鬼没な行動、親子の絆・・・どれをとってもカッコよすぎる復讐劇!?


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ネメシス 復讐の女神 [book] [ジョー・ネスボ]

sample1.jpgジョー・ネスボ/集英社/お薦め度 ★★★★

ハリー・ホーレ・シリーズ第四弾

白昼堂々の銀行強盗、女子行員を射殺、金を奪って逃走する。

強盗部と刑事部の合同捜査に加わるハリーと新人のべアーテ。べアーテの父は銀行強盗事件で殉職した刑事だった。

べアーテは一度見た人の顔を記憶するという特殊能力を持っていた。ハリーとべアーテは強盗事件ではなく殺人事件として捜査を進める。

そんな折、過ってのガールフレンドから食事に誘われるハリー、翌朝の目覚めは重度の二日酔い症状、前夜の記憶がまったく無くなっていた。そしてガールフレンド、アンナ、が死体で発見される・・・

ハリーとベアーテは合同捜査から外れ、ふたりでチームを組んで捜査にあたることになる。一方、アンナの事件は自殺として処理される。

銀行強盗とアンナの事件、ふたつを追うハリーのもとへ謎めいたメールが届く。ハリーがアンナの自宅にいたことを知っていると・・・

前作で登場するヴォーレル警部、今回も裏で暗躍、ハリーを窮地に追い込む。

マイクル・コナリーのハリー・ボッシュ・シリーズの域に近づきつつあるハリー・ホーレ・シリーズ!?「コマドリの賭け」(現在、絶版)で殉職したエッレン・イェルテン刑事事件の続きものの本書、完結編、第五作の邦訳が待たれる!


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コマドリの賭け [ジョー・ネスボ]

sample1.jpgジョー・ネスボ/ランダムハウス/お薦め度 ★★★★☆

ハリー・ホーレ・シリーズ第三弾

まず、歴史的背景。1940年、ナチス・ドイツはノルウェー侵攻、国王と政府はロンドンに亡命、親ナチ政権が出来たが抵抗も続いた。1941年、東部戦線(独ソ戦争)、ノルウェー軍の主力はレジスタンスを続けるが、新ナチの人たちはナチス・ドイツと一緒に東部戦線で戦う。1945年終戦を迎え、国王は歓呼のなか帰国。

悪名高き世界最重量のメルクリン・ライフルを入手しようとする老人。

次々に起きる殺人事件、東部戦線の兵士だった老人がナイフで首を切られ・・・ハリーのパートナー、エレンが撲殺・・・ネオナチの男を刑事が射殺・・・

メルクリン・ライフルが外務次官を射殺・・・歴史学者の妻が連れ去られ、同じくメルクリン・ライフルで射殺される。

東部戦線と現在が幾重にも絡み合い、その謎を紐解くハリーと新米刑事ハルヴォルセン。最後の最後にメルクリン・ライフルが狙うターゲットとは・・・?

フレデリック・フォーサイスの「ジャッカルの日」を彷彿させる一級のエンターテインメント。


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ザ・バット [book] [ジョー・ネスボ]

sample1.jpgジョー・ネスボ/集英社/お薦め度 ★★★☆

「ガラスの鍵」賞受賞作!?

昨秋、本国ではシリーズ第七弾の「スノーマン」が邦訳され、慌ててシリーズ第一弾の本書が・・・1997年の作品。

オーストラリアでノルウェー人女性がレイプされ死体で発見される。オスロ警察のハリー刑事が捜査協力のためシドニーに飛ぶ。

シドニー警察のケンジントン刑事と一緒に事件を追うハリー。ケンジントン刑事はオーストラリアの先住民族、移住民である白人にいわれのない差別を受け続けて来た。

事件はそうこうするうちに連続レイプ殺人の様相を呈してくる。遅々として進まぬ捜査、容疑者が浮かんでは消える・・・

そんな中、ハリーが過ってアルコール依存症で大きな事故を起こしたことが明らかになり、再度アルコールに浸る事態に発展する。

肝心の連続殺人犯の捜査より、文化の違いやハリーの止めどない思いや過去に頁が割かれ、ハリーが恋人を囮捜査に使うに至っては本当に「ガラスの鍵」賞受賞作と疑ってしまう次第・・・

旬を逃した邦訳!!!


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