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修道女の薔薇 [book] [キャロル・オコンネル]

sample1.jpgキャロル・オコンネル/東京創元社/お薦め度 ★★★★

マロリー・シリーズ第12弾

マロリーのもとへひとりの修道女を捜してほしいとの訴えが・・・修道女は数日後、市長官邸の正面階段下に置かれた四死体の中から見つかる。

時を同じく、修道女の甥と思われる盲目の少年が誘拐され、ある男のもとに囚われていた。

囚われの身の少年ジョーナは最愛の叔母アンジーの声を聴き、時にはアドバイスをもらい、監禁生活を行きのびようとする。不思議な鈴の音、漂う薔薇の香り・・・アンジーを彷彿させるそれらのものがジョーナを勇気づけ、犯人を恐れさせる。

マロリーらはアンジーとジョーナの連続誘拐殺人事件の捜査過程で、アンジーの様々な貌が明らかになり、その存在感は益々大きくなる。

死者が大きな力を持ち、生者を支える。オコンネルらしいプロット。それに強欲なエゴが作り出す冷徹な犯罪が合わさったマロリー・シリーズ最新刊。

いつにも増してなかなか頁が進まない一冊!


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ゴーストライター [book] [キャロル・オコンネル]

sample1.jpgキャロル・オコンネル/東京創元社/お薦め度 ★★★★

シリーズ第十一弾

芝居上演の二日目、脚本家が客席の暗闇のなかで喉を掻き切られて死んだ。初日は観客のひとりの女性が心臓発作で亡くなっていた。三日目は演出家が車椅子で死体、死後何日か経過、で発見された・・・

芝居は三日間とも一幕で上演が閉じられていた。

捜査はNY市警のマロリーとライカーが担当。劇場関係者、俳優、照明係、舞台係、衣装係・・・はみな一筋縄ではいかない奇人変人ばかり。加えてゴーストライター?が日々脚本を書きかえるというのだ。

独断専行のマロリーの捜査は、断片が積み重なって捜査が進むのではなく、断片の並列で進むので全貌がなかなかつかめない。ライカーだけでなく読み手もイラつかせるマロリー・・・

劇場関係者の複雑な人間模様が明らかになるラストは圧巻!途中のイライラが一挙に解消され半端ない爽快感。さすがキャロル・オコンネル!

少し角の取れたマロリーが垣間見えるシリーズ第十一作でした。

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生贄の木 [book] [キャロル・オコンネル]

sample1.jpgキャロル・オコンネル/東京創元社/お薦め度 ★★★★

シリーズ第十弾

前作「ルート66」はシリーズとして大きな節目を持つ作品だった。マロリーにも心境の変化が・・・

マロリーの友人チャールズ・バトラーの掃除婦オルテガが少女を助けるためバットで変質者を撃退したが、肝心の少女は姿を消す。マロリーとライカーは少女を探しに公園へ向かう。

そこでふたりが出くわしたのは袋詰めにされ木に吊るされて死にかけたいた男。その後も同様な状態で女の死体と生きている女が発見される。

事件を追うマロリーとライカーは15年前に今回の事件と同じような事件が起きていたことを知る。しかもなぜか事件はもみ消されていた・・・

ここで鍵を握るのがマロリーによって保護された少女ココ、チャールズにウィリアムズ症候群、ボタンを掛けれない、靴紐を結べない、音楽的才能を持つ、読書から様々なことを学ぶ、と診断された、彼女が目撃者ではないかとマロリーは推察する。

15年前の事件と現在の事件を追うマロリーとライカー、読み手の頭のなかはぐちゃぐちゃ!?整理して読み進めないといけません。しかも著者の変拍子、4ビートじゃない、に慣れるのに少々時間を要します。それさえ克服?できればいつものマロリー・シリーズ!

大きな節目を越えたマロリーにも変化がと思いきや、最後の最後にクールなマロリーが現れ、読者としてはほっと胸をなでおろす!?そんなシリーズ第十弾です。

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ルート66 [book] [キャロル・オコンネル]

sample1.jpgキャロル・オコンネンル/東京創元社/お薦め度 ★★★★☆

 
キャシー・マロリー・シリーズ第九弾

物語はいきなり、マロリーの部屋から女の死体。部屋の主はどこにもいない。マロリーが殺したのか!?

マロリーは自分が生まれる前に書かれた実父の手紙をなぞる旅に出ていた。それは「ルート66」をなぞる旅でもあった。

マロリーの旅はなんの旅かというのは徐々に明らかになるが、その前に「ルート66」上で起きた連続殺人事件に出くわすことになる。

クレジットカードの履歴をもとにマロリーのあとを追う相棒のライカー、それに加わるチャールズ、行方不明の子供を持つ親の大集団、事件を追うFBI捜査官、シカゴ市警の警察官らが絡み連続殺人事件は混迷の度を増す。

マロリーは被害者集団の子供を守り、犯人をあげることが出来るのか?また「ルート66」の旅の目的は達成することが出来たのか?

長らくくすぶっていたマロリーの自分探しが明らかになる待望の一冊!


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死のオブジェ [book] [キャロル・オコンネル]

sample1.jpgキャロル・オコンネル/東京創元社/お薦め度 ★★★★

マロリー・シリーズ第三弾

画廊でアーティストが殺される。12年前、同じオーナーの画廊で起きた猟奇的殺人、2つの死体をオブジェに見立てた、との関連をにおわす匿名の手紙が届く。

12年前の事件を担当していた養父マコーヴィッツは、表向きは解決していた事件に疑問を呈していた。今は亡き養父の残した資料をもとに捜査を進めるマロリーに何故か警察上層部から配置転換命令の横やりが入る。

横やりに屈するほど柔なマロリーでないが、自身の部屋が荒されたり、養父の家が放火されたりと踏んだり蹴ったり。

マコーヴィッツが指し示す真犯人は?

シリーズ第三弾にしてマロリーの意外な素顔を垣間見る。チャールズとパーティに出掛け、事情聴取?に没頭するあまりチャーリーを放って帰る。そぼ降る雨の中、黒いドレスのまま、チャーリーの部屋の窓に石とメモを投げ込むシーン。最後にお返しがあるのだが、これは読んでのおたのしみ・・・

相変わらず愉しませてくれるシリーズ!


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ウィンター家の少女 [book] [キャロル・オコンネル]

sample1.jpgキャロル・オコンネル/東京創元社/お薦め度 ★★★★

マロリー・シリーズ第八弾

ウィンター邸で起こる殺人事件、殺されたのは保釈中の連続殺人犯、殺したのは70歳の老女、凶器はアイスピック。事件当時、邸宅にいたのは老女と姪だけだった。

ウィンター邸で58年前に起きた「ウィンター家大虐殺」、子供9人、大人4人が住んでいた邸宅で起きた、9人の人間が刺されて殺され、4人の子供だけが助かった、事件。老女は行方不明になっていた少女だった!?

この事件を追っていたライカー、マロリーの相棒、の祖父と親父、奇しくもライカーもマロリーと一緒に過去と現在の事件を追うことに・・・

相変わらずズバリと事件に切り込み、独断専行のマロリー、なぜかいつも事件に絡むバトラー、マロリーに心を寄せる友人、親子三代にわたり58年前の事件を追うライカー・・・

連続殺人犯を殺したのは本当に老女なのか?58年間行方不明だった少女はどこでどうしていたのか?「ウィンター家大虐殺」の犯人は?

今回も「氷の天使」の面目躍如、愉しめた最新刊でした!


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アマンダの影 [book] [キャロル・オコンネル]

sample1.jpgキャロル・オコンネル/東京創元社/お薦め度 ★★★★

マロリー・シリーズ第二弾

最新刊「ウィンター家の少女」、マロリー・シリーズ第八弾、の前に未読の第二弾を・・・

マロリーがテレビで目にしたのは自分の死を伝えるニュース・・・被害者はマロリーの名前の入ったブレザー、寄付センターに出した、を着ていた。

被害者の名前はアマンダ、部屋には指紋はひとつもなく隅々まで掃除されていた。PCの削除された名簿と名刺ホルダーを突き合わせ、抜き取られた名刺からコンドミニアムの住人が犯人だと断定するマロリー。

コンドミニアムに住む血の繋がらない叔母と部屋を交換、堂々と住人の捜査に乗り出す。

メインストーリーはこうだが、本書にはサブストーリーがふたつ。超能力?を持つ少年の能力評価とPCの中にあった小説をもとに「アマンダの影」になること。こちらは友人、マロリーに心を寄せる、チャールズが一役買う。

小説とともにアマンダの部屋にはもうひとつの鍵?を握る猫が・・・

なんとも魅力的なクール・ビューティ、マロリー!


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陪審員に死を [book] [キャロル・オコンネル]

sample1.jpgキャロル・オコンネル/東京創元社/お薦め度 ★★★★

マロリー・シリーズ第七弾

有罪と思われた裁判で、何故か無罪の評決。ラジオのリスナーが陪審員の行方を次々とあぶり出し、「死神」が彼らを殺害して行く。こんな危険なゲームは、既に12人の陪審員のうち9人が殺され、残るは3人・・・

マロリーの相棒、ライカー、四発を被弾、一命を取り留め現在休職中。弟の代わりに清掃会社を経営、復帰に積極的じゃない。その清掃会社で働く、亀背の女、ジョアンナ・アポロ。彼女に付きまとうFBIと悪戯をする浮浪者は殺された。

いきなり事件の真っただ中に読者を放り込み、困惑させるのも著者の狙いかも!?前後関係の整理に少々時間を要する。それさえ我慢していただければ、後半は愉しめるはず。

謎の女ジョアンナに心ひかれるライカー、そんなライカーにいらつくマロリー・・・ついついマロリーに肩入れしてをしてしまう自分。マロリーのクールビューティとオコンネルのクールな筆運びが合いまったシリーズ。それにしも遅すぎる邦訳、刊行2003年、邦訳2014年・・・


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吊るされた女 [book] [キャロル・オコンネル]

sample7.jpgキャロル・オコンネル/東京創元社/お薦め度 ★★★★☆

キャシー・マロリー・シリーズ

相棒・ライカーの情報屋だった娼婦・スパローが吊るされた。金髪を口に詰め込まれ、まわりには虫、蝋燭が・・・

二十数年前に養父・ルイ・マコーヴィッツがかかわった同様の未解決事件が浮かび上がる。

スパローの事件にマロリーの生い立ちとそれに続く連続殺人事件を語らせ、その一方で過去の事件でルイを生き返らせる巧みなプロット。

ストリートチルドレンだったキャシーとスパローの関係とそれにまつわるウェスタン小説をサブストーリーにしているため、脇役?ふたり、ライカーと友人のコンサルタント・チャールズ、が主役を演じる。それにしても遅すぎる邦訳!


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愛おしい骨 [book] [キャロル・オコンネル]

sample1.jpgキャロル・オコンネル/東京創元社/お薦め度 ★★★★

500頁超の大作

二十年ぶりに帰郷したオーレンを迎えたのは、夜な夜な玄関先に置かれる弟の骨となんら変わっていない家だった。

弟の捜査に否応なく巻き込まれるオーレン、二十年の歳月を元に戻った人々、副保安官の母・司書、ホテルの女主人、鳥類学者、その父・弁護士、その母・アルコール中毒、元警官・客員講師、の秘められた過去が次第に明らかになってゆく。

それらの人々に加え、当時のことすべてを理解している家政婦のハンナがオーレンの後押しをする。後押しというより影でリードすると言ったほうがいいかもしれません。ハンナのオーレンに対する大きな愛情ですね。

秘められた過去が次第に明らかになっていく様はさすがキャロル・オコンネル!?

この季節にぴったりの一冊ですね。


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