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誘拐犯 [book] [シャルロッテ・リンク]

sample1.jpgシャルロッテ・リンク/東京創元社/お薦め度 ★★★★☆

シリーズ第二弾

亡き父の家を賃貸に出していたが、借主が家の中をめちゃくちゃにし、行方をくらました。そのあと始末、廃棄処分と売り、のため故郷を訪れるケイト、スコットランド・ヤードの巡査部長。

近くのB&Bに宿をとる。そこで思わぬ事件に出くわす。宿を経営する夫婦の娘アメリーがいなくなった。

一年ほど前から行方不明の少女の遺体が発見されたばかりだったので、夫婦はケイトとともに警察に失踪届を出しにいく。

奇妙なことにアメリーは防波堤から飛び込んだところをふたりの男に助けられる形で発見されるが、事件のことは覚えていない、と・・・

消えた少女がもうひとり、母親との折り合いが悪く、自ら家出をしたのだが、彼女も誘拐犯の手にかかったのか!?

ケイトは再び休暇をとり、家を売るために故郷に戻る。退屈を紛らわすためケイレブ警部、前作にも登場、に隠れて事件を調べ始める。

サブストリーとして男性とのコミュニケーション能力が欠落しているケイトがアメリーを助けたうちのひとりと恋?に落ちる。42歳のケイトにして初の体験・・・このサブストリーが事件をより複雑にするとは・・・

重層的な展開に最後まで目が離せない。前作同様秀逸なミステリーだ。



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裏切り [book] [シャルロッテ・リンク]

sample1.jpgシャルロッテ・リンク/東京創元社/お薦め度 ★★★★☆

シリーズ第一弾

伝説的な警部だった父、その父が自宅で惨殺された。スコットランド・ヤードの刑事ケイト、39歳、独身、恋人なし、友人なし、人づきあいが下手、おまけに仕事もうまくいかないさびしいさびしい人間、は長期休暇をとり実家に戻る。

父の事件捜査責任者はアルコール依存症で治療、復帰したばかりのケレイブ警部。捜査は進展せず、ケイトはイライラを募らせる。加えて一番の容疑者?と目される刑務所帰りの男が行方不明・・・

そんなケイトに父親のことで話があると連絡してきた女性が父同様に惨殺されてしまう。ケイトには捜査権がない。ケイレブとの軋轢を抱えたまま、父のことをもう一度見つめ直す必要に迫られる。

父の同僚の死体が発見されるに至り、3つの事件の起きた順番が大きな鍵を握ることになる・・・

伏線の回収、ミスリードのサブストーリー、人物設定・・・どれをとっても納得の一冊。シリーズ第二弾「誘拐犯」もぜひ手にしたい。



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沈黙の果て [book] [シャルロッテ・リンク]

sample1.jpgシャルロッテ・リンク/東京創元社/お薦め度 ★★★★

心理ゲーム

古い屋敷で休暇を過ごす、三組の夫婦と子供が三人、仲良しグループかと思いきやそれぞれ問題を抱えながら時間は過ぎていく。

そんなある日、弁護士の妻で屋敷の持ち主と娘、獣医の夫であり大学教授、カリスマ・セラピストが刺殺死体で見つかる。凶器はナイフ。姉妹のひとりは重体(後に死亡)、獣医の娘は不在で難を逃れた。

生存者は獣医とその娘、弁護士、セラピストの妻の四人。犯人はこの中に!?

問題をより複雑にする人物がひとり、屋敷の相続権を主張する謎の男が・・・

お互いをつくろう仲良し三人組の夫たち、お互いを反目する妻たち・・・チクチクするような心理戦が繰り広げられる。

加えて、殺されたセラピストの書き遺した心理分析日記、三人組にはもうひとりの同級生がおり、その死に三人がかかわっていたことが物語をより複雑にする。


フーダニというより心理ゲーム。さすがドイツの宮部みゆき!最後の最後までじっくり読ませます。


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姉妹の家 [book] [シャルロッテ・リンク]

sample1.jpgシャルロッテ・リンク/集英社/お薦め度 ★★★★☆

超大作!

夫婦関係修復?のためイングランド北部の片田舎に家を借りクリスマス休暇を過ごす計画だったバルバラとラルフの弁護士夫婦、いきなり大雪に見舞われ、家に閉じ込められてしまう。電気、電話は使えず、食料もわずかしかない・・・

そんな危機的状況のなか、バルバラが偶然に手記を発見する。それは借りた家、「姉妹の家」、の元持ち主フランシスが書き記した妹ヴィクトリアとの愛憎劇、二つの大戦を生き抜いた家族と代々の封建領主の歴史、引き取った友人の娘たち、匿うことになるドイツ人スパイ・・・更に知られてはならない秘密までもが・・・

家と土地を守らんがために二つの大戦を生き抜いたの壮絶なフランシスの人生!

「ドイツの宮部みゆき」のキャッチフレーズに違わぬ秀逸な一冊。


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失踪者 [book] [シャルロッテ・リンク]

sample1.jpgシャルロッテ・リンク/東京創元社/お薦め度 ★★★★

ドイツの宮部みゆき、東野圭吾!?

イングランド片田舎で半身不随の兄の面倒を見ながら暮らすエレイン、幼なじみのロザンナの結婚式に招待され、ジブラルタルに向かうが、濃霧でヒースロー空港がで足止めをくらう。

お金の持ち合わせも少なく、どうしたらいいかパニくるエレイン。トイレの入り口で鉢合わせした弁護士マークの好意で自宅に泊めてもらうことに・・・

翌朝、マークに駅まで送ったもらったエレインだったが、そこから痕跡が途絶えた。

5年後、エレインを含めた失踪者を記事にする仕事を請け負う、ジブラルタルからロンドンへ、元ジャーナリストのロザンナ。ラッキーにもマークに接触、当時の状況を確認、エレイン探しにマークが協力することに・・・

物語は空白の5年間のエレイン?とロザンナの調査が交互に語られ、上巻の最後にロザンナとエレイン?が出会う。エレインのパスポートを持っていた女はまったくの別人、何故エレインのパスポートを?

エレインの失踪で人生を狂わされたマークに惹かれ始め、冤罪?を晴らすためにエレイン探しにのめり込むロザンナ・・・

その一方でロザンナと義理の息子、マークと別れた息子の関係が物語に大きな影を落す。果たしてエレインは生きているのか!?

何冊か読んでみたい作家!


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