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ジムグリ [book] [飴村行]

sample1.jpg飴村行/集英社/お薦め度 ★★★★

飴村流SF小説!?

「トンネルにまいります」、妻からの書き置き、六度目の家でだ。トンネルとは、町の南東にある「虻狗隧道」のことだった。これからあのトンネルに入り、「ヒヨコ」である自分が凶暴な「モグラ」共のなかから妻を探しだすことを思うと博人はうんざりした気分になった。

千数百年もの間、町の片隅にあるトンネルの中だけで生きぬき、独自の文化を築いてきた「モグラ」、その姿が徐々に明らかになる。

トンネルに向か途中でモグラに拉致され、内界へ連れてこられた博人。思わぬことに診断の結果、内界に適合していることが判明、外界亡命することを命令され、亡命することに。

なんとも怪奇幻想的な筋だて。最後の最後に落ちがついた飴村流SF小説の完成!?

追伸:表題の「ジムグリ」とは「自潜り」、飴村造語が次々飛び出す一冊。


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路地裏のヒミコ [book] [飴村行]

sample1.jpg飴村行/文藝春秋/お薦め度 ★★★

中編二編収録

「粘膜戦士」では短編の名手の片鱗を見せてくれた著者、今回も期待して手にしましたが残念!

次作はもう少しスナップの効いた、文春じゃなくKADOKAWA版でお願いします・・・


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爛れた闇の帝国 [book] [飴村行]

sample1.jpg飴村行/角川書店/お薦め度 ★★★★

ハードカバー!?

前作「粘膜戦士」で、著者はなかなかの短編の名手ですぞ、とお伝えしました。本書ではストーリーテラーでもありますぞ、が加わりました。

「闇に囚われし者」と「闇に怯えし者」が交互に語られ、いつしか二つの物語が交差する。

「闇に囚われし者」では記憶をなくした兵士と憲兵、「闇に怯えし者」では仲良し?高校生・ワンダースリー、正矢、晃一、絵美子、正矢の母親と付き合う一歳年上の男、晃一の祖父、父親・・・が織りなすホラーミステリー。

二つの物語の交わり方も尋常じゃないが、一転、二転、三転する結末も尋常じゃない。ストーリーテラーの面目躍如!?

毛嫌いしないで読んでほしい作家です・・・


タグ:ホラー
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粘膜戦士 [book] [飴村行]

sample1.jpg飴村行/角川書店/お薦め度 ★★★★

シリーズ第四弾、短編集

エログロ・ホラーとでもいうようなシリーズ?なのだが、ついつい手にしてしまう。今回は手にしてはじめて短編集だと気づく。

5作収録されているなかで、「肉弾」が図抜けている。南方で負傷、誰もが死ぬものと思っていたところ、脅威の回復力が軍の研究材料とされ、人体改造人間/機斥兵の試作機となり七階級特進を果たした兄と弟の物語。

ここまで来ると次作はどうなんだろうかと心配してしまう。このままこの「猛毒」が続くのかと・・・

追伸:飴村行はなかなかの短編の名手でありますぞ!


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粘膜兄弟 [book] [飴村行]

sample1.jpg飴村行/角川書店/お薦め度 ★★★★

粘膜・シリーズ第三弾

前作「粘膜蜥蜴」は日本推理作家協会賞を受賞

相変わらずおかしな物語。登場人物は双子の兄弟・磨太吉と矢太吉、フグリ豚と暮らす・ヘモやん、カフェーの女給・ゆず子。ゆず子をものにせんとカフェーに通う兄弟。ある日、ゆず子から食事の誘いを受け、弟の矢太吉が先兵となる。事件はここから始まる。

ゆず子にちょっかいを出す組長を川に突き落としたり、赤紙で招集され戦地へ、あらゆる手段を駆使し戦地から一カ月で帰国・・・

変な展開の話だが、結末がなんともミステリーな一冊。ホラー・ミステリー!?


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粘膜蜥蜴 [book] [飴村行]

sample3.jpg飴村行/角川書店/お薦め度 ★★★★

日本ホラー小説大賞「粘膜人間」に続く第二弾

2010年度「このミス・・・」、国内篇ベスト10入りの一冊

第壱章「死体童子」、第弐章「蜥蜴地獄」、第参章「童帝戦慄」の三部構成。

第壱章、国民学校に通う雪麻呂、町の権力者・月ノ森家の御曹司、その同級生の真樹夫、大吉。月ノ森病院内で繰り広げられる雪麻呂の悪行。

第弐章、真樹夫の兄・美喜夫が味わう南方戦線での異常体験。

第参章、雪麻呂の前から姿を消した母の消息と謎解き。

一気読みの一冊ではあるが、第壱、弐章は少々退屈、それを我慢すれば狂気の結末を愉しんでいただけるはず・・・!?


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