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水の迷宮 [book] [石持浅海]

1.jpg石持浅海/光文社/お薦め度 ★★★★ 

前作「月の扉」を越えることができたのか!?

前作の舞台はハイジャックされた機内、今回は東京湾に面した人気スポットの水族館。

「東京湾の汚染はひどいですね」という一通のメール。東京湾の展示水槽がひどい状態になっている、と・・・

次々に展示水槽に事件を仕掛けてくる姿なき犯人-予告はすべてメール-その意図は?

事件の最中、水族館で職員が殺される。しかも密室状態で・・・三年前の事故死と酷似した形で・・・

殺人事件の謎解きと水族館にかける男のロマンが最終章で完結する。その結末とは・・・ちょっとカッコよすぎる大岡裁きが評価の分かれ目かな!?

2004/11

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月の扉 [book] [石持浅海]

31170748.jpg石持浅海/光文社/お薦め度 ★★★★ 

洒落た小作品!?

「密室殺人事件」。今回の密室はハイジャックされた航空機。ハイジャック犯は三人の男女。乳幼児三人を拉致。彼らの要求は、不当逮捕された彼らの「師匠」、石嶺を空港滑走路まで連れてくることだった。

石嶺はいろんな問題を抱える子供たちを迎える<キャンプ>の主催者であり、先生だった。その宗教的なカリスマ性が災いし、不当逮捕されていた・・・

緊迫した航空機のトイレで女性の死体が発見される。死体の主はかつてキャンプに参加した少女の姉、彼女は石嶺たちに恨みを抱いていた。ほかにトイレに立った者はいない。第二の密室はトイレ。

ハイジャック犯から「探偵役」を命じられるカップルの男。彼が密室殺人の謎解き役として物語をリードして行く。ハイジャック犯の本当の目的は何か・・・

2004/01

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耳をふさいで夜を走る [book] [石持浅海]

sample2.jpg石持浅海/徳間書房/お薦め度 ★★★ 

むむむ・・・

帯には犯罪小説と。ネットで確認すると完全犯罪云々と。どちらも的を得ていないのでは・・・!?

確かに完全犯罪をもくろみ次々と殺人を繰り返すのだが、動機がいまいちはっきりしない。「あちら側」、「こちら側」、「有資格者」、「覚醒」、「アルラウネ」とわけのわからない言葉が飛び交う。新境地といえばそうかもしれないが読者にとっては迷惑な話。

連続殺人の最後に立ちはだかる少女、完全犯罪は成立するのだろうか!?

前作「君の望む死に方」では、事件が「起きるまで」を丁寧に書こうと思いました、と。こちらも新境地!? 本書も新境地!? どちらも★★★、次作は王道で勝負してはいかがでしょうか!?


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君の望む死に方 [book] [石持浅海]

sample18.jpg石持浅海/祥伝社/お薦め度 ★★★☆ 

書き下ろし

事件が「起きるまで」を丁寧に書こうと思いました、という著者の意図をめぐり評価が大きくわかれる一冊です。

末期ガンで余命いくばくもない男。最後の望みは自分に恨みを持つ男に自分を殺させること。殺される男と殺す男、事件発生までを丁寧に描いた?作品。

ふたりの男に挟まれ形で登場する女、探偵役? ふたりの思惑を知っているかのうような振舞いで完全犯罪の邪魔をする。

果たして殺される男と殺す男の思惑は達成出来たのだろうか!?

わたし的にはプロットとしてはおもしろい発想だったが、作品全体で見ると、平凡なものになってしまったのかな、という感想です。それと女探偵役?がイマイチだったのかな!?
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人柱はミイラに出会う [book] [石持浅海]

石持浅海/新潮社/お薦め度 ★★★☆ 

黒衣、お歯黒、参勤交代・・・

留学生が目にする日本の不思議な習慣を題材にした連作短編集

僕の仕事ですか、ええ、人柱です。人柱職人こと東郷直海が謎を解決するコミック・ミステリー。

ほとんどこじつけですが、気にせず読み進んだ方がいいでしょう!?石持浅海にしては少々軽めな一冊です。


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扉は閉ざされたまま [book] [石持浅海]

石持浅海/祥伝社/お薦め度★★★★☆

年末恒例の宝島社、「このミステリーがすごい!2006年版」、国内編、第二位!密室殺人を逆手に取った荒技、技あり一本!

同窓会で集まった七人、民家を改装した成城の高級ペンション、伏見亮輔は後輩の外山を殺害、外部から部屋に入れないように、密室状態をつくる。

本書のすごいところは、なかなかあらわれない外山を気遣いながら進む同窓会、時間の経過とともに安否から事故、自殺、殺人へと六人の気持ちが経変化していく。そんな中、同窓生の妹、碓氷優佳と犯人、伏見亮輔の頭脳戦が始まる。

何気ない会話の言葉尻から絡まった糸を解きほぐす優佳、それを阻止する伏見。伏見はなぜ同窓会という場で、密室を利用したのか。

200ページあまりの中篇だが、十分にたのしめる一冊。第二位だけの価値はあり!

追伸:ちょっと気に入らないのが、これだけの秀作なのに第二版発行が12月10日、わたしも知りませんでした、しかも「このミス」第二位とちゃっかり印刷されているではありませんか、これから大重版するつもりのようですが、もう少し以前からプロモートしてほしかったな。


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