熱 砂の果て [book] [C・J・ボックス]
嵐の地平 [book] [C・J・ボックス]
越境者 [book] [C・J・ボックス]
沈黙の森 [book] [C・J・ボックス]
2002年、アンソニー賞最優秀処女長篇賞、バリー賞最優秀処女長篇賞、マカヴィティ賞最優秀処女長篇賞、ガムシュー賞最優秀処女長篇賞。四冠達成の大偉業!?
新米のワイオミング州猟区管理官、野生動物を保護・管理する、ジョー・ピケット。おっちょこちょいな性格?、仕事を、家族を愛しているが、如何せん薄給の身。妻の母親からバカにされる始末・・・
事件の発端は、違反切符を切った密猟者が、自宅の庭で殺され、それに続き、キャンプ場で二人のハンターの死体が発見される。
やがて見えぬ敵がジョーと家族をターゲットに据える。ターゲットにされた途端、ジョーの変身?が始まる。なんとも「ロッキー」的なプロット!?西部劇的というか、良きアメリカ的というか・・・成功要因の一番にあげてもいい。
大自然をバックに、男冥利につきる物語。
2004/10
発火点 [book] [C・J・ボックス]
ジョー・ピケット・シリーズ第十二弾
ワイオミング州猟区管理官、ジョー・ピケットの知人、ブッチの所有地から保護局特別捜査官2名の死体が発見された。ブッチは同局から嫌がらせ?ともとれる仕打ちを受けていた。
ブッチの追跡劇に合衆国環境保護局地区本部長、トランプを彷彿させる?、が直々の臨場、郡保安官の指揮権を奪い取る。更に新任の狩猟漁業局局長、ジョーのボス、と州知事までもが参上、結局、声の大きさ?で地区本部長が現場を仕切ることになる。ジョーは新局長の命で追跡劇に巻き込まれる。
徐々に明らかになる環境保護局とブッチの係争・・・ブッチに掛けられた懸賞金を目当てに、元保安官がスナイパー崩れ、ブッチの元部下3名で独自の追跡を始める。
ブッチの小さな所有地をめぐり、なぜ環境保護局が捜査官を送ってまで係争を続けるのか?
ワイオミングの大自然を舞台に繰り広げられる追跡劇、ドローンから発射されたミサイルにより山火事が発生、そのなかをボート代わりの流木につかまりながらラフティング?巨悪との対決の結末や如何に!?
大迫力のアクション、一気読み間違いなしの一冊。
追伸:本書から講談社から東京創元社へ・・・
鷹の王 [book] [C・J・ボックス]
ジョー・ピケット・シリーズ番外編
今回の主人公はジョーの盟友、ネイト。いつもは陰日向になってジョーを助けてきたネイト、そのネイトの隠された過去が災いを招く・・・
いままで明らかにされなかったネイトの経歴。空軍士官学校で上官だったジョン・ネマチェクから鷹匠としての経験と知識を認められ、特殊部隊の隊員となるネイト。
上官を信じ、人生を大義に捧げて、そのために世界中で人を殺した。より大きな善のためだと考えていたが、その上官、ネマチェク、が私利私欲のために利用していたとわかり、ネイトは特殊部隊と他の世界を背後に置き去った。
不都合な過去を隠蔽するネマチェクが放つ刺客が次々とネイトを狙う。ジョーの家族にも危機が迫る。ネイト、ジョーは手法は違えども見えない敵に立ち向かう・・・
雪深い山中で繰り広げられる迫力満点のアクション、大自然のなかで展開するスリリングな冒険サスペンス。頁をめくる手が止まらない!
冷酷な丘 [book] [C・J・ボックス]
猟区管理官ジョー・ピケット・シリーズ第十弾
風力発電事業に乗り出した義父の射殺死体が、風力タービンのブレードに吊るされた現場に遭遇するジョー。ジョーと折り合いの悪い保安官は義母のミッシーを逮捕する。波乱の幕開け・・・
妻メアリーベスに懇願され日常の業務をこなしながら事件解明にあたるジョー。
一方、ジョーの友人、前作で気まずい思いをした、ネイトの身に危険が迫る。ネイトに夫を殺された未亡人が素人二人を雇い、ロケットランチャーでネイトを狙う。来襲に気づいてネイトだったがロケットランチャーを撃ち込まれ恋人アリーシャを喪う。
ミッシーの裁判とネイトの復讐劇が並行して語られる。
今回はリーガルサスペンス+ミステリー、ミッシーの法廷闘争+事件の真実、とミッシーの華麗なるステップアップ、五回の結婚、が事件に大きく関係する新展開のシリーズ最新刊。
追伸:どんでん返しと次作への伏線も用意されてます!
狼の領域 [book] [C・J・ボックス]
C・J・ボックス/講談社/お薦め度 ★★★★
ジョー・ピケット・シリーズ第九弾
二年ぶりに左遷させられた任地から家族のもとに帰れることになったジョー・ピケット、最後の仕事は不可解な出来事が続いている山脈へのパトロール。事件の発端はひとりの釣り人。
狩猟許可証の提示を求めるジョー、釣り人のバッグにはなく、住居まで同行する。そこには双子の兄弟とわかるもうひとりの男が・・・
陰とん生活?をおくっているとしか思えない兄弟に違反切符をきるジョー、その帰りに兄弟に襲われ重傷を負う、ジョーを助ける謎の女。
命からがら現場から逃げ出すジョーが最後に見たと思われるものは、二年前に失踪したオリンピック候補選手の女性ランナーだった。
傷を癒しながら家族と過ごすジョー、仕事に忠実すぎるジョーの心に去来する双子の兄弟と謎の女・・・いろんな人の思惑を受けてネイトと再び事件現場へ向かうジョー。そこで待ち受ける真実とは!?
本シリーズは現代版の西部劇なのだが、本書はそれが色濃く出ている。正義感にあふれ、知事にまで違反切符をきったことのあるジョー、法律をまげることをよしとしない不器用な男、そんな武骨な男の生きざまがプンプンする一冊。
ゼロ以下の死 [book] [C・J・ボックス]
C・J・ボックス/講談社/お薦め度 ★★★★
ジョー・ピケット・シリーズ第八弾
あの日、ジョーの前で死んだはずのエイプリルを名乗る少女から長女のシェリダンへ電話が入る。その後も繰り返しショートメールが・・・
6年前、悲劇の現場に居合わせたジョーにとっては信じがたいものだった。しかもショートメールにはエイプリルしか知りえないことが。
送られて来た多数のメールを確認すると、少女は男ふたりと移動をしていることが判明。その場所をプロットしていくと幾つかの凶悪な殺人事件が起きた場所と奇しくも符合する。
ジョーはシェリダンを伴い、エイプリルと名乗る少女探しに出発する・・・
先週開催されていたCOP21、本書の殺人の動機が温室効果ガスの排出とは何とも不思議!
前作ではジョーによって救われたネイト、本書では闇の仕置人としてジョーをサポート。この構図はシリーズになくてはならないもの。相変わらず愉しめるシリーズ!
復讐のトレイル [book] [C・J・ボックス]
C・J・ボックス/講談社/お薦め度 ★★★★
猟区管理官ジョー・ピケット・シリーズ第七弾
前作「フリーファイア」から州知事の直属の部下?らしき仕事をしているジョー。今回も州知事から連続ハンター殺人事件、現場にはポーカーチップが残され獲物を処理するやり方と同じ死体、を早急に解決することを厳命される。
捜査の最中に起こる事件。ジョー友人、無能局長の友人が犯人の銃弾に倒れ、知事室が雇った傭兵、追跡の達人、も誤射により命を落とす。
タイミングの悪いことに、反狩猟組織のリーダーが現地に乗り込み、キャンペーン活動を開始する。
事ここに至ってジョーの頼りとするのは鷹匠のネイト、FBIとの取引で一時保釈させ、ふたりで捜査にあたる。
表題の「復讐」がキーワード。自分の正義を貫こうとするジョー、卑劣な人間をどう裁くのか・・・
相変わらず愉しめる「現代版西部劇」ですぞ!