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黒い錠剤 [book] ['24 海外編]

sample5.jpgパスカル・エングマン/早川書房/お薦め度 ★★★☆

スウェーデン国家警察ファイル

若い女性が殺された。元恋人で娘の父親、カリムは仮釈放中で、翌日、刑務所に戻って来た。彼の靴底には女性の血液が付着していた。別れ話に逆上したものだ・・・

事件は解決したも同然、しかし、国家警察殺人捜査課の警部ヴァネッサは狡猾なカリムが証拠を残して刑務所に帰って来たことに疑問を抱く。そんな折り、新聞記者のジャスミナから相談を受けるヴァネッサ。ジャスミナは事件当日、カリムからレイプを受けていた、と。

事件は単純な痴情のもつれではなく、新たな側面を見せ始める。

人気TV司会者、その愛人、路上生活者、元軍人・・が織りなす事件が重層的に描かれ、どこでどう交わるのか先行きが見えない。

事件の終盤、唐突に「インセル」、不本意な禁欲主義者、女性憎悪と結びついた、何万もの男性が匿名掲示板に集う運動、が飛び出し、わたしを困惑させる。



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