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グレイラットの殺人 [book] [M・W・クレイヴン]

sample1.jpgM・W・クレイヴン/早川書房/お薦め度 ★★★★☆

刑事ワシントン・ポー・シリーズ第四弾

サミット開催が迫る中、要人を搬送するヘリコプター会社の社長が売春宿でバットで殴り殺される。テロを警戒する政府、MI5、は、ポーに事件の捜査を命じる。

捜査チームはポー、天才分析官のティリー・ブラッドショー、アメリカは安全確保のため派遣されたFBI特別捜査班のメロディ・リー、MI5の連絡係のハンナ・フィンチの四名。

殺害現場の捜査から暖炉の上に置かれた置物のひとつ、ラット、が持ち去られたと考えるポーは現場にいち早く入ったハンナが犯人だと断定する。勿論、ハンナはチームから外されるが、MI5のごり押しで復帰・・・

ティリーのアンテナに3年前の貸金庫での殺人事件、犯人らは何も盗らず、ラットの置物と遺体だけを残して去った事件が引っかかる。

誰かが二つの事件が関連していることを示唆しているのだろうか!?

重層し、二転三転する捜査、天才ティリーとポーがお互いに補完しあいながら仮説を立てて行く・・・

本来なら警部のステファニー・フリンが居るべきなのだが、産休とそれに続く療養で姿が見えない。巻末で現場復帰したので一安心。

CWAスティール・ダガー受賞もうなずける。今回も大作だが、今回も一気読み!愉しいシリーズ!


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キュレーターの殺人 [book] [M・W・クレイヴン]

sample1.jpgM・W・クレイヴン/早川書房/お薦め度 ★★★★☆

ワシントン・ポー・シリーズ第三弾

三件の猟奇的事件、死体はひとつだけ。切断された二本の指が、クリスマスプレゼントのマグカップのなか、ミサが行われた教会、精肉店の店内で発見される。

加えて、現場には”#BSC6”という文字が・・・

ポー部長刑事と分析官のブラッドショーが捜査に乗り出す。上司のフリン警部は身重にもかかわらず捜査に加わる。

被害者の身元が次々に割れる。そのうちのひとり、死体が発見された、の自宅周辺を捜査中、ポーは森の中で競技用の凧を発見する。そこからある兄妹に行きつき、ふたりを逮捕する。兄の供述から犯人と断定するが、FBI捜査官、現在は左遷中、からの情報提供により、”#BSC6”に行きつく。

”#BSC6”とは、”ブラック・スワン・チャレンジ”、オンライン上でせめぎ合うゲームではなく、無防備な人間をたくみにあやつる計略。

例によって、独断専行、直感的なポーと明晰な頭脳に反して社会性、コミュニケーション能力のないブランドショーのコンビ、三作目となる本書では、ブラッドショーに全幅の信頼を寄せるポー、ポーの捜査能力と人間性を理解、コミュニケーションをはかろうとするブラッドショー、ふたりの絆がより太く強固なものになっている。

なかなか巨悪キュレーターに行きつくことのできないふたり、体を張った突撃と驚愕の結末、伏線をしっかり回収、最後の最後まで読者を楽しませてくれるシリーズ第三弾。



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ブラックサマーの殺人 [book] [M・W・クレイヴン]

sample1.jpgM・W・クレイヴン/早川書房/お薦め度 ★★★★☆

シリーズ第二弾

前作、ストーンサークルの殺人、同様、重大犯罪分析課のワシントン・ポーと分析官ティリー・ブラッドショーがタッグを組み、ふたりを上司のステファニー・フリンが後方支援する。

かつてポーが娘殺しで刑務所送りしたカリスマシェフ、ジャレド・キートン、六年後、殺された娘エリザベスが生きて姿を現した。血液検査の結果、娘はエリザベスに間違いなかった。

すべての証拠が冤罪を指し示す中、ポーとブラッドショーは捜査に加わる。絶対絶命のポーに起死回生は訪れるのか・・・

前作を凌ぐ?シリーズ第二弾、次作が待ちどうしい!



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ストーンサークルの殺人 [book] [M・W・クレイヴン]

sample1.jpgM・W・クレイヴン/早川書房/お薦め度 ★★★★☆

CWA賞ゴールド・ダガー賞受賞作

自らのミス?で停職中のワシントン・ボーをかつての部下ステファニー・フリン、現警部、が訪ねる。異なるストーンサークルで焼死体が見つかり、三番目の被害者の胸にボーの名前と数字の5が刻まれていたことから、停職を解き捜査に加われることを説得に・・・

マスコミは生贄、火あぶりを意味するイモレーションからイモレーション・マンと呼び、世間の注目を集める。犯人の行動は大胆でありながら極めて慎重だった。

フリンの部下として復職したボーが組むバディはIQ200、16歳でオックスフォード大学で最初の学位を受け、そのまま大学に残り修士号ひとつと博士号ふたつを得た才媛?ティリー・ブラッドショー。たまごも焼けない極端なほどの温室育ち・・・

そんなデコボココンビが捜査の中心となる。被害者はなぜ同じような年齢の男性なのか?なぜストーンサークルなのか?被害者の胸になぜボーの名前が刻まれていたのか?

幸いにも5人目の被害者はボーではなかった。無差別と思われた連続殺人事件につながりが見え始める・・・

ボーの直観力から膨大なデータを駆使し仮説を裏付けるブラッドショー、一種似た者同士のふたりが犯人を追いつめて行く。

犯行の裏にあるものが実に悲しく心が痛むがボーとブラッドショーの活躍が帳消しにしてくれるはず!?すでにシリーズ化されているようなので次作にも期待したい!


タグ:CWA賞
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