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母の日に死んだ [book] [ネレ・ノイハウス]

sample1.jpgネレ・ノイハウス/東京創元社/お薦め度 ★★★★☆

シリーズ第九弾

孤独死による腐乱死体、死後10日ほど経過、遺体は邸の主人であるテオだった。家はおよそ20室、孤児院を営みたくさんの子が暮らしていたようだ。

屋外のゲージには息絶え絶えの愛犬と人骨が・・・ゲージの床下を剥がしてみるとラップフィルムにくるまれた3人の遺体が出てきた。

テオの妻リタ、自殺?、は生前、里子の世話に心血を注いでいた。

里子たちの人間関係、里子と夫妻の関係、ラップフィルムにくるまれた他の未解決事件、行方不明になったのは母の日の前日か当日・・・ドイツ全土に広がる連続殺人事件!?

ピアの妹キム、司法精神科医、の過去がサブストーリーとして事件にかかわり、700頁の超大作を一気読みさせる。


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森の中に埋めた [book] [ネレ・ノイハウス]

sample1.jpgネレ・ノイハウス/東京創元社/お薦め度 ★★★★

オリヴァー&ピア・シリーズ第八弾

キャンプ場でトレーラーが炎上、男の焼死体が発見される。外から施錠されていたことから放火殺人の疑いが・・・オリヴァーとピアは早速捜査に乗り出す。

トレーラーの持ち主はオリヴァーの知人の母親、ホスピスに入院中で余命いくばくもない、その彼女が窒息死させられてしまう。

次に、元主任司祭がオリヴァーに何かを告げようとしたが自殺に見せかけた姿で絞殺、オリヴァーの知人ばかり三人が殺される。

42年前、オリヴァーが11歳の頃起きた親友の事件が大きな影を落としているとオリヴァーは断定、三つの事件はピアをリーダーに据え、過去の事件を単独で捜査を進める。

オリヴァーの育った村の相関図はあるものの、登場人物が多すぎて頁をめくる手が前後する。そのなかにはオリヴァーの元恋人の獣医も含まれている。過ぎ去った時間、シリーズ、を更に巻き戻すなんて凄い発想!

こちらも負けじと頁をめくる。ジャズの演奏者と聞き手みたいなシリーズ第八弾。

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生者と死者に告ぐ [book] [ネレ・ノイハウス]

sample1.jpgネレ・ノイハウス/東京創元社/お薦め度 ★★★★

刑事オリヴァー&ピア・シリーズ第七弾

犬を連れ散歩中の女性がライフルで・・・続いて、ダイニングに立っていた女性が窓の外から頭部を遠距離からライフルで・・・またまた、今度は若い男性が今度は心臓をライフルで・・・

警察署に”仕置き人”から死亡告知が届く。それをたどると三人が、脳出血で死んだ女性を介してつながっていた。最初に射殺された女性は娘が脳出血で死んだ女性の救護を怠り死なせた、と。

二番目の被害者の女性は著名な心臓外科医の妻。その心臓外科医は脳溢血で死んだ女性の心臓を三番目の射殺された男性に移植したのだった。

心臓移植というキーワードでつながった三人だったが、遅々として捜査は進まない。バカンスにでかけるはずだったピアは休暇を取りやめ捜査にあたる。

一時の大スランプ、ダメ男を返上した、を脱したオリヴァーだったが、ピアと捜査に当たれることで一安心!?

臓器移植、腕利きのスナイパー、三人に関係したたくさんの登場人物が物語をより複雑にしている。600頁超を飽きさせず読ませるネレ・ノイハウスは筆力はさすがだ。

脂の乗ったシリーズ第七弾、一読に値します!


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悪しき狼 [book] [ネレ・ノイハウス]

sample1.jpgネレ・ノイハウス/東京創元社/お薦め度 ★★★★

刑事オリヴァー&ピア・シリーズ第六弾

川で少女の死体が発見される。死体は想像を絶する虐待の痕があり死因は溺死。川に遺棄されただけで殺人現場は違う場所、塩素水のよる溺死、と判明する。

オリヴァーとピアたちが捜査に当たるが、二週間たっても少女の身元はわからない。そうこうするうちに新たな事件が・・・

テレビの女性人気キャスターが少女と同じような状態で車のトランクから全裸で発見される。一命をとりとめたものの見るも無残な姿に・・・

事件はキャスターがらみ?彼女が治療を受けていた心理療法士が殺され、その様子がビデオに収められたいた。彼女が追っていた事件が関係しているのか?

どちらの事件も遅々として進まない捜査、それに加えピアの周りで彼女を悩ませる問題がいくつも発生、公私とも大忙しのピア。

絡んだ糸がほぐれ出すのはピアの友人の夫には双子の妹がいた。彼女の物語が並行して語られ、死んだはずの妹が生きていることがわかるころから

小児性愛者の烙印を推された元弁護士、敵対する上級検事、「太陽の子協会」・・・そこには想像もつかない凶悪な犯罪が存在した。

大きな網の中でひとつひとつの事件が次第に結びつく様は流石!刑事オリヴァー&ピアじゃなくてピア&オリヴァーの方がいいかもしれない!?

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穢れた風 [book] [ネレ・ノイハウス]

sample1.jpgネレ・ノイハウス/東京創元社/お薦め度 ★★★★

シリーズ第五弾

刑事オリヴァー&ピア・シリーズ最新刊

風力発電施設建設会社で夜警の死体が発見される。防犯カメラには何者かが侵入した跡が・・・また、社長室の机の上にハムスターの死がいも残されていた。

風力発電建設に反対する市民運動家のひとり、鴉農場の主人、の土地に風力発電施設を建設する計画に対し、法外な買取金額を提示する建設会社。農場を売り渡すのではないかと市民運動派の内紛がおこる。

建設会社を首になった胡散臭い市民活動家、ヤニス、<動物の楽園>を経営するヤニスの恋人、リッキー、リッキーの旧友で居候のニカ、建設会社社長の息子マルク・・・これらの人物がうごめく。

唐突に気象研究所の話がピアらの捜査と交互に語られる。気象研究所の話が次第にオリヴァーに降りかかる大きな事件となる。

本来は上司であるオリヴァーが手腕を発揮しなければならないが、心ここにあらず状態、農場主が殺され、その土地をオリヴァーの父が相続することになったり、ニカに心を奪われたり・・・捜査の指揮はピアがとらざるをえなくなる。

いろんなうごめきがうねるシリーズ最新刊、500頁超の大作だが一気読み!それにしてもだらしない上司!?

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死体は笑みを招く [book] [ネレ・ノイハウス]

sample1.jpgネレ・ノイハウス/東京創元社/お薦め度 ★★★★

シリーズ第四弾目?

邦訳順と出版順が異なるようです。出版順は「悪女は自殺しない」、本書、「深い疵」、「白雪姫には死んでもらう」、秀作、「深い疵」、が邦訳紹介一番とは恐れ入りました。

動物園で左腕と左足が切断された死体が発見される。捜査担当はオリヴァーとピアたち。被害者は高校教師で市議会議員のバウリー、環境保護、動物愛護等々の活動を行うと同時に、市議会議員として環境破壊に通じる新しい道路建設に反対していた。

生徒たちには慕われていたが、様々な活動からたくさんの敵が存在した。

様々な敵、市議会議員、隣人、その妻たち・・・、が読者のミスリードを誘う。

捜査は二転三転、次々と犯人候補が挙がっては消える。オリヴァーも読者同様にミスリード!?

「深い疵」が良かっただけにちょっと物足りないシリーズ第二弾!


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悪女は自殺しない [book] [ネレ・ノイハウス]

sample1.jpgネレ・ノイハウス/東京創元社/お薦め度 ★★★★

ドイツミステリー

既刊の「深い疵」、「白雪姫には死んでもらう」は同シリーズ。最新刊にしてオリヴァー&ピア・シリーズの第一弾。

なかなか上手い販売戦略。シリーズとして熟成した作品をまず紹介、その後でシリーズ第一弾。前作を手にしている読者は本書も手にするはず、と。

7年間の休職から現場復帰したピアが首席警部、オリヴァーの指揮下、取組む初めての事件は上級検事の変死と展望タワーの下で発見された若い女の遺体。

上級検事は散弾銃を口にくわえていたことから自殺の線で捜査が進む。一方の若い女の遺体は獣医の妻と判明、タワーからの転落死の偽装がなされていた。

関係者からの聞き取りにより若い女の評判はすこぶる悪く、彼女を憎んでいた人物があちこちに登場する。誰が犯人でもおかしくない状況・・・

いつしか二つの事件が女を通じ交わり、セックススキャンダル絡みの事件へ。

シリーズ第一弾だけあって、主人公オリヴァーの言動も心も右往左往する様は初々しい。


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白雪姫には死んでもらう [book] [ネレ・ノイハウス]

sample1.jpgネレ・ノイハウス/東京創元社/お薦め度 ★★★★

刑事オリヴァー&ピア・シリーズ第二弾

殺人罪で10年の刑期を終え、出所したトビアス、出迎えたのは幼なじみのナージャ。取りあえず、父親の住む故郷へ向かう。

折しも、故郷では連続少女殺人事件の被害者のひとりが白骨死体で発見される。

冤罪を主張していたトビアスだったが、村の住人の反応はいたって冷たく、暴力を振るわれ、嫌がらせは募るばかり。父と別れた母親までが橋から突き落とされてしまう。まるで「村八分」状態・・・

そんななか、事件に興味を示し、村人の情報を収集する女子高校生・アメリーの出現が大きな波紋を投げかける。

複雑に絡んだ村人たちの暗部がオリヴァーとピアの活躍で、オリヴァーは個人的な問題を抱えながら、徐々に明らかになっていく。

途中まではわくわく感が結構あったのだが、複雑に絡む糸すべてに決着をつけようとした、全方位的な結末が気に入らない。何回も死の淵から立ち上がるトビアス、幼なじみのナージャの設定も「?」


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深い疵 [book] [ネレ・ノイハウス]

sample1.jpgネレ・ノイハウス/東京創元社/お薦め度 ★★★★☆

ドイツミステリー

ユダヤ人、元大統領顧問を務めた老人が射殺される。死体のわきには「16145」の数字が残されていた。解剖の結果、腕の刺青からナチの親衛隊員であることが判明する。

それに続く第二の殺人事件、KMF支社顧問、も被害者はナチの親衛隊。第三の殺人事件、老人ホームに住む老女。三つの殺人事件で使われた銃は第二次世界大戦期のものだった。

三人の被害者と親交があったカルテンゼー家の当主・ヴェーラ。次はヴィーラが狙われる番なのか?捜査にあたるオリヴァー&ピア。ひと癖もふた癖もありそうなカルテンゼー家の面々、美術史家の長男、KMF社社長の次男、議員の長女、ヴィーラの夫の隠し子・・・

娼婦、隠し子の死、次々と事件が発生する。ピアの旧友からもたらされた情報がナチスの顔と現在の顔とを結びつけることになる。

盛りだくさんの要素を飽きさせることなく読ませる力量はたいしたもの。次作の「白雪姫には死んでもらう」も期待出来そう・・・掘り出し物の一冊!?


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