SSブログ
ポール・アルテ ブログトップ

死まで139歩 [book] [ポール・アルテ]

sample5.jpgポール・アルテ/早川書房/お薦め度 ★★★★☆

ツイスト博士シリーズ、13年ぶりの邦訳

前作「七番目の仮説」は2008年、本書は2021年のの邦訳

「靴の怪事件」、5年間も施錠された家、密室状態、に墓地から掘り出された死体が・・・積もった埃には足跡ひとつなし。家のなかには139足の靴が・・・

密室の謎のほかに謎の美女に迫る危険、白紙の封筒を一日かけ同じ場所へ配達するために雇われた人たち、宝石強盗団、墓地から聞こえる叫び声、死体で発見される配達人と靴、しゃがれ声の男・・・目一杯ひろげられた風呂敷をツイスト博士はどう回収していくのか!?

それにしても愉しい一冊ですね。頁数といい、最後の一文といい、時代といい、登場人物といい・・・どれをとっても秀逸。



nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:

赤い霧 [book] [ポール・アルテ]

sample002.jpgポール・アルテ/早川書房/お薦め度 ★★★★☆

『「2005 本格ミステリ・ベスト10」(原書房)、三年連続No.1』

舞台は1887年の英国。日本は明治20年。<デイリー・テレグラフ>の記者・シドニーは10年前に起きた密室殺人事件を題材にした小説を書くという口実で故郷を訪れる。

10年前に起きた事件、「リチャード・モンスター殺し」、とは、娘・ローズの誕生日に手品を披露しようとカーテンで仕切った部屋の中でリチャードが刺殺された事件。部屋には子ども達もいたのだが・・・

古いジグソーパズルのワンピースづつをつなぎ合わせて行くなか、新たな殺人事件が起こる。新旧の殺人事件の行方やいかに!?

「第四の扉」同様、大仕掛けでない、現代的過ぎない、科学的でない・・・わたし好みのミステリー!

2005/01

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:

死が招く [book] [ポール・アルテ]

sample57.jpgポール・アルテ/早川書房/お薦め度 ★★★★☆

ツイスト博士シリーズ

密使殺人。ミステリー作家が煮えたぎる鍋に顔を突っ込み死んでいた。おまけに銃を握り締めて・・・並べられた料理は温かったのに、遺体は死後二十四時間を経過していた。

それもわざと死体を発見させるため、娘のフィアンセでありロンドン警視庁刑事と記者が呼ばれ、作家が構想中の小説と同じ設定で殺されるいう手の込んだ趣向がこらされていた。

本格的推理小説、古き良き時代の推理小説・・・とにかく最後まで犯人が誰なのかヤキモキさせてくれる小説だ!

大仕掛けでない、現代的過ぎない、科学的でない・・・そんなところがわたし的には気に入っている。まさにポケット・ミステリー。

2003/8


nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

カーテンの陰の死 [book] [ポール・アルテ]

 

 

 

 

ポール・アルテ/早川書房/お薦め度★★★★★

「第四の扉」、「死が招く」に続<ツイスト博士>シリーズ第三弾。スロー・ミステリーの傑作!

ホクストン通り48番の下宿人・マージョリー、偶然にも殺人事件の現場に出くわし、男の跡を追う。男が入っていったのは何と自分の下宿ではないか・・・

 続いての犠牲者は下宿人から出ることに。いわくありげな下宿人の面々、新聞記者、ピアニスト、自称作家、引退した医師、盲目の元美容師・・・

ハースト警部とツイスト博士の出番、75年前の事件をなぞるような経過、大仕掛けでない、現代的すぎない、科学的じゃないスロー・ミステリー、実に魅力的な一冊。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:
ポール・アルテ ブログトップ