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頬に哀しみを刻め [book] [S・A・コスビー]

sample1.jpgS・A・コスビー/ハーパーBOOKS/お薦め度 ★★★★☆

エドガー賞最優秀長編賞ノミネート

「人は復讐を正義のように語るが、復讐はちょっといいスーツを着た憎しみさ」

同性婚の男性カップル、黒人のアイザイアと白人のデレク、が胸に、顔に銃弾を浴び殺された。

葬儀から二ヶ月、デレクの父バディ・リーはアイザイアの父アイクを訪ねた。遅々として進まぬ警察の捜査に、ふたりで犯人を捜すことを提案する。一端は申し出を断るアイクだったが、何者かがふたりの墓石を破壊した。それを機にアイクはバディー・リーの話に乗ることを決意する。

ふたりともムショ帰り、アイクは自身の歯止めが効かなくなる怖さを知っていた。

自分の息子の同性婚を受け入れることが出来なかったことへの懺悔の家族小説と憎しみの犯罪小説が融合する。

父親たちの”挽歌”・・・しびれる一冊。



タグ:ノミネート
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黒き荒野の果て [book] [S・A・コスビー]

sample1.jpgS・A・コスビー/ハーパーBOOKS/お薦め度 ★★★★☆

マカヴィティ賞、アンソニー賞、バリー賞受賞作

南部の町で自動車整備工場を営むボーレガード、かつては裏社会の凄腕ドライバー、今はまっとうな暮らしをしている。

近くのモールに競合店ができ工場は火の車、金策に奔走するボーレガード、事は巧く運ばない。そんな折り、昔の仲間から持ちかけられた話は宝石店強盗の運転役。最後のシノギにするはずだったが・・・

ストーリーは至ってシンプル、目新しいものではないが、凄腕のドライバーだけあってカーアクションの描写が秀逸、しかもボーレガードの妻、子供、おじ、いとことの家族愛?が悲しくも温かい。

ノワール、犯罪小説ではあるが読了感爽やかな?一冊。



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