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その少年は語れない [book] [ベン・H・ウィンタース]

sample5.jpgベン・H・ウィンタース/早川書房/お薦め度 ★★★★

リーガル・スリラー

落下事故で病院に運ばれた少年ウェス、緊急手術が施されたが、術後ウェスは”QUIET BOY”になってしまった。弁護士のシェンクは母親に取り入り、医療ミスで病院側を訴える仕事を得る。

11年後、ウェスの父親が殺人事件の容疑者として起訴され、ウェスの母親のたっての頼みで弁護を引き受けるシェンクには刑事弁護の経験がなかった。

二つの物語が並行して語られる。

医療ミスの裁判は困難を極める。シェンクの妻の残した遺産にも手をつけなければならないほどだった。手術ミスを証明するための切り札は医師ではなく、大学講師のビレッジに委ねられた。

刑事事件の調査員をシェンクの息子ルーベンが一手に引き受け、調査を進める。

ふたつの事件に関連する人物は、ビレッジ。裁判の専門家証人であり殺人事件の被害者と、オカルト三人組、シェンクを脅したり、ビレッジを仲間に引き入れる、だ。

ウィンタース的なリーガル・スリラーに仕立てようとしていることは理解できるが、オカルト三人組の出現が物語を台無しにしてしまったようだ!?



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世界の終りの七日間 [book] [ベン・H・ウィンタース]

sample5.jpgベン・H・ウィンタース/早川書房/お薦め度 ★★★★

三部作の完結編

小惑星が地球に衝突するのは一週間後の10月3日・・・世界の終りの七日間。

前作では妹のニコに助けられた元刑事のパレス。地球消滅まで七日間。小惑星の衝突を阻止する方法があるとグループで行動しているニコに会うため、<警察のいえ>を後にする。

終末感漂うなか、いきつく先々で最後まで元刑事であろうとするパレス。

ニコの行方、途中で助けた女性、アーミッシュの一団、小惑星衝突の阻止法・・・7、6、5日・・・と、カウントダウンは進む。

結末はここまで引っ張って来てそれはないよと同時にほっとする!?


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カウントダウン・シティ [book] [ベン・H・ウィンタース]

sample5.jpgベン・H・ウィンタース/早川書房/お薦め度 ★★★☆

「地上最後の刑事」の続編であり、三部作の第二章。

小惑星が地球に衝突して人類を滅亡させるまで77日、そんな時に幼なじみ?から失踪した夫を捜して欲しいと頼まれる元刑事パレス。カウントダウン・シティで失踪者を捜しだすことは不可能に近いが、パレスは約束をする。出来るだけのことはやってみる、と。

残存する機関がすべて崩壊し、これからは個々の人間が独立してやっていくしかない。

学生が大学を占領、自治を行っている自由共和国、インドネシアが惑星の落下地点と判明、アメリカを目指す難民・・・終末の光景を目にしながら捜索にあたるパレス。

前作より数段SF度があがっている。もう少しミステリーが読みたかったな!


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地上最後の刑事 [book] [ベン・H・ウィンタース]

sample1.jpgベン・H・ウィンタース/早川書房/お薦め度 ★★★★

MWA賞最優秀ペイパーバック賞受賞作

プロットが実におもしろい。半年後、小惑星が地球に衝突、人類の半分以上は消滅する!?そんな中、刑事に昇格したばかりのパレスは、首つり自殺と思われる男の事件を担当、やけに目立つブランドもののベルトで首をつったことに違和感を感じ、ひとり捜査を始める。

半年後、人類が消滅するのになんでそんなに真剣になるの、と同僚たちの反応はひややか。それでもパレスは地道に捜査を続ける。

三部作の第一作。第二作は人類消滅まで三ケ月・・・もっと周りはひややか!?

プロットはおもしろいのだが、ミステリーとしての捻りはいまひとつ。第二作に期待したい。


タグ:MWA賞
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