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彼は彼女の顔が見えない [book] [アリス・フィーニー]

sample1.jpgアリス・フィーニー/東京創元社/お薦め度 ★★★★

驚愕のサスペンス

アダムとアメリアの夫婦はカウンセラーの助言で夫婦の危機を乗り越えるため二泊の旅に出る。行く先はアメリアがくじで当てた山奥の教会、改装され宿泊できるようになっている。

悪天候のなかアメリアの運転でどうにかこうにか辿り着くが、大雪で身動きがとれない。教会には誰もおらず、食料とワインの在処が記された紙が・・・ふたりの探検と不審な出来事が始まる。

物語は教会での現在進行形と配達されない妻からの手紙が十年分交互に語られていく。

そこで読者は現在の夫婦の距離感と妻から見た夫婦の距離感の変遷、アダムぬきの、が伝えられる。情報の出し方が秀逸・・・

終盤に待ちうける視点の交換が驚愕のサスペンスを生む。一気読みの一冊。



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彼と彼女の衝撃の瞬間 [book] [アリス・フィーニー]

sample1.jpgアリス・フィーニー/東京創元社/お薦め度 ★★★★☆

第一級のサスペンス!

産休明けの元ニュースキャスターに席を譲る形となったアナ、生まれ故郷の町で起きた殺人事件の取材に回される・・・

殺人事件を捜査するのは地元警察の警部ジャック、アナとジャックの事件簿が交互に語られる。

更に、二人の章の間に犯人とおぼしき人物の章が挿入され、ミスリードがミスリードを生む構成になっている。

前作の「ときどき私は嘘をつく」よりサスペンス感が増した出来映えになっている。今年のベストミステリーに入れるべき一冊!?


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ときどき私は嘘をつく [book] [アリス・フィーニー]

sample1.jpgアリス・フィーニー/講談社/お薦め度 ★★★★

驚きのエンディング!?

わたしの名前はアンバー・レイノルズ。わたしについて知っておいてほしいことが三つある。1、わたしは昏睡状態にある。2、わたしは夫に愛されていない。3、わたしはときどき嘘をつく。

物語は三つにパーツで構成されている。2016年12月26日から始まる「現在」。その数日前から始まる「少し前」。そして1991年の日記に書かれた「だいぶ前」。

「現在」、アンバーは病室のベッドで横たわったまま何もできない。なぜこういう状況に陥ったのかつかめない。周りからみると昏睡状態、しかし、耳は聞こえる。病室で交わされる看護師、夫、妹、元カレ・・・の会話をもとにアンバーは記憶をめぐらせる。

「少し前」、アンバーはラジオ局に務めているが、人間関係がうまくいかず、クビ寸前。夫のポール、小説家、とは気まずい関係が続いている。夫と妹クレアの関係を疑っている。学生時代の元カレ再会にこころときめく!?

「だいぶ前」、引越を繰り返す仲の悪い両親、唯一の友達テイラーとの日記・・・

迷路から抜け出すためもがくアンバー、誰が敵で?誰が味方?わたしはときどき嘘をつく。

叙述トリックを盛り込んだサスペンス。読了後、装丁を見直してください。


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