黒石 新宿鮫Ⅻ [book] [大沢在昌]
大沢在昌/光文社/お薦め度 ★★★★
シリーズ第十二弾
前作から阿坂課長を向かえ、新組織でスタートを切った新宿鮫
後ろ盾の桃井課長を亡くした鮫島の変貌ぶり、独断専行の捜査からチームワン阿坂課長、矢崎、藪、そして鮫島、での捜査には驚かされる!?
シリーズもここまで来ると書き手としてもなかなか辛いものがあることはわかるが、シリーズを続ける以上、アイデアを出さなければならない。マイクル・コナリーのハリー・ボッシュ・シリーズはリンカーン弁護士やナイト・ショーのレイネ・バラードを登場させ、常に活性化をはかり、読者を飽きさせない。
<新宿鮫>は鮫島の際立ったキャラと独断専行の捜査が持ち味のシリーズだった。そこに何を加えるか?現時点ではワンチームと底を見せない阿坂課長・・・レイネ・バラード的な存在が本書では公安のスパイだった矢崎なのか?
わたし的には優等生になった鮫島は見たくない。延々と語られる鮫島の能書き!?も聞きたくはない。早く終わりにしてくれと願うわたしと次も読みたいと願うわたしが存在する<新宿鮫>だ。
コメント 0