陰陽師 生成り姫 [book] [お気に入り作家(国内)]
夢枕獏/文藝春秋/お薦め度 ★★★★☆
シリーズ初の長篇?
シリーズ第五弾。一人の姫に淡い恋心を抱く源博雅。友の様子を静かに見守る安倍清明。今回は源博雅が主役!?
あとがきの中で、ぼくは「陰陽師」の短篇版で、「鉄輪」という話をかいているのだが、これを以前から長篇化してみたいと思っていた、とある。本書の巻ノ五も「鉄輪」・・・
「清介の夢の中に、大きなる龍神が二匹出てきて、その女に、汝が願い聞とどけたりと告げよと―」
「むう」
「身には赤き衣を裁ち着、顔には丹を塗り、髪には鉄輪を戴き、三つの脚には火を灯し、怒る心をもつならば、すなわち鬼神となるべし・・・」
清明が、鬼と化した女から、呪われた男を守る話である。
物語の巻末、巻ノ六「生成り姫」で、博雅が恋心を抱いた十二年前のことが完結する。愉しき一冊なり!
シリーズ初の長篇?
シリーズ第五弾。一人の姫に淡い恋心を抱く源博雅。友の様子を静かに見守る安倍清明。今回は源博雅が主役!?
あとがきの中で、ぼくは「陰陽師」の短篇版で、「鉄輪」という話をかいているのだが、これを以前から長篇化してみたいと思っていた、とある。本書の巻ノ五も「鉄輪」・・・
「清介の夢の中に、大きなる龍神が二匹出てきて、その女に、汝が願い聞とどけたりと告げよと―」
「むう」
「身には赤き衣を裁ち着、顔には丹を塗り、髪には鉄輪を戴き、三つの脚には火を灯し、怒る心をもつならば、すなわち鬼神となるべし・・・」
清明が、鬼と化した女から、呪われた男を守る話である。
物語の巻末、巻ノ六「生成り姫」で、博雅が恋心を抱いた十二年前のことが完結する。愉しき一冊なり!
2003/08
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