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運命の八分休符 [book] [連城三紀彦]

sample1.jpg連城三紀彦/東京創元社/お薦め度 ★★★★

連作短編集

田沢軍平、25歳、大学はでたものの定職にはつかず、プータロー、髪は薄く、眼鏡をかけ、中肉中背、野暮というか無骨というか、まるで青田の案山子、大家からは家賃を払えと督促を受ける始末・・・

どういうわけかモテるのだから摩訶不思議!五人の美女と五つの事件を解決する素人探偵の話。

「運命の八分休符」、「邪悪な羊」、いつもの連城らしさが感じられないラノベ。これは失敗したかなと思い始めた「観客はただ一人」の後半、連城らしさが垣間見え、一安心。続く「紙の鳥は青ざめて」は薄幸の和服美人が登場、エンジン全開の連城節・・・最後の「濡れた衣装」は夜の蝶たちを描いた異色作・・・

連城の意志なのか出版社の意向なのか分からないが、軍平を主人公にした作品はこれ以外にはないとのこと。連城にこの手の作品を期待してはいない、と思うのは私だけか!?

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