SSブログ

白い悪魔 [book] [~'23海外編]

sample5.jpgドメニック・スタンズベリー/早川書房/お薦め度 ★★★★

ハメット賞受賞作

また殺人があった。今度はロサンジェルスで・・・わたしの夫は二人とも死んでしまった・・・この歳で結婚を二回し、その二回とも未亡人になんってしまうなんてあまりにも若すぎる。

こんな書き出しで始まるサスペンス。主人公のヴィッキー、アメリカ人、は売れない小説家の夫とイタリアの小さなアパートに暮らしていた。異父兄のジョニー、幼いころから恋人どうしのような関係、がイタリアにやってきてからヴィッキーの状況は一変する。

元老院議員パオロのパーティで彼を紹介される。パオロは女優のイザベラと結婚していたが、その関係は崩壊寸前だった。

パオロ邸に出入りするジョニーと夫、そんな折、夫が死に、イザベルが米国で事故死?する。

ヴィッキーとパオロに疑いの目が向けられた・・・

ヴィッキーとパオロ、ヴィッキーとジョニー、ヴィッキーと甥のダーツィオの禁断の恋、怪しい関係・・・

事件の白黒はそのままに、ヴィッキーの立場がどんどん変化していく。本人が意図しているわけではないが、周りがヴィッキーをそうさせる。ヴィッキーのもつ<白い悪魔>のなせる技なのか!?

そして最後に残酷な結末へとたどり着かせる。普段我々が手にするミステリーとは異質な手法で描かれたサスペンス。


タグ:ハメット賞
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。