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炎の色 [book] [ピエール・ルメートル]

sample1.jpgピエール・ルメートル/早川書房/お薦め度 ★★★★

「天国でまた会おう」の続編

資産家のぺリクール一族の当主の葬儀、そこで起きた悲劇、孫のポールが三階から棺の上に落ちて重傷を負う。当主の遺産のほとんどは娘と孫が相続したものの、マドレーヌは車いす生活のポールの看護に明け暮れる毎日だった

時は世界恐慌前夜の1927年、マドレーヌとポールに不満をいだく面々が水面下で暗躍する。議員であるマドレーヌの叔父、亡き当主の経営する銀行の上級管理職員で元婚約者、ポールの家庭教師でありマドレーヌの愛人・・・

マドレーヌの叔父と銀行の上級管理職員のよからぬ謀に乗せられ、遺産相続で得た資産すべてを失ったマドレーヌとポールは、小さなアパルトマンで細々と暮らすことに。

ヨーロッパはファシズムの台頭により混迷の度を増すばかり、第二次世界大戦の影が忍び寄る。そんな時代を逆手に取ったマドレーヌの復讐劇が始まる。

大仕掛けな復讐劇なんだから筆がもっと踊ってもいいのだが、ルメートルは淡々と粛々と筆を進める。ひとりひとり用意周到にしかも大胆に・・・

さすがルメートル、頁をめくる手が止まらない。三部作の完結編が待ち遠しい!


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