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悲しみのイレーヌ [book] [ピエール・ルメートル]

sample1.jpgピエール・ルメートル/文藝春秋/お薦め度 ★★★★☆

衝撃的なデビュー作

大ベストセラー「その女アレックス」の第一作目が読めるなんて・・・

カミーユ・ヴェルーヴェン班が担当する事件は猟奇的バラバラ殺人、犠牲者は体型の似た二人の娼婦。壁には血文字の最後に指を一本だけ押しつけた跡が・・・

その指紋が2年前の事件と結びつく。

一日中事件のことを考えているカミーユ、ある日の夢のなかに突拍子もないことが浮かぶ。2年前の事件の殺害方法は「ブラック・ダリア」/ジェームス・エルロイ(「LAコンフィデンシャル」、「ホワイト・ジャズ」の著者)を模したものではないのか、と。

ミステリー通の書店主らの力を借りると、猟奇的バラバラ殺人事件は「アメリカン・サイコ」/B・E・エリスをなぞったものと判明。

カミーユたちの捜査状況は事あるごとに新聞にリークされ、そのことがカミーユを窮地に陥れる。それを救った奇策とはミステリー誌に掲載した広告だった。

犯人からの手紙には犯行の全貌が記されていた。犯人の最後の仕上げは「悲しみのイレーヌ」!?

ミステリーのなかにミステリー本を登場させ、ミステリーファンのこころをつかむとは・・・秀逸な一冊。


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