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声 [book] [アーナルデュル・インドリダソン]

sample1.jpgアーナルデュル・インドリダソン/東京創元社/お薦め度 ★★★★☆

シリーズ第三弾

クリスマスシーズンでにぎわうアイスランドのホテル、その地下室でドアマンの男がサンタクロースの姿で心臓を刺され、ズボンを下ろした状態で発見される。

レイキャヴィック警察犯罪捜査官、エーレンデュルが捜査にあたる。現場に残された紙切れに「ヘンリー 18:30」と書いてあった。

ヘンリーはホテルの宿泊客であることが判明、そこからドアマン、グドロイグル、の過去が明らかになる。グドロイグは子どもスター、稀代の天才ボーイソプラノ歌手だった。

なぜ被害者はホテルの地下室に20年もの間暮らしていたのか?そこには「声がわり」で栄光から一転、奈落の底に突き落とされた悲劇が隠されていた。

グドロイグルと厳格な父親、母親代わりの姉との関係、エーレンデュルと雪山ではぐれた弟、ジャンキーだった娘との関係、同性愛者たちの関係・・・色濃い人間関係を織り交ぜながら物語は進む。

グドロイグルがレコーディングした2枚のレコードがもたらす悲劇。秀逸な警察小説。


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