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処刑までの十章 [book] [連城三紀彦]

sample1.jpg連城三紀彦/光文社/お薦め度 ★★★★

闘病しながら連載した長編

結婚11年目の子どものいない靖彦と純子、靖彦は判で押したようにテレビの天気予報を見てから家を出る。しかし、その日はいつもと違った。天気予報を見ずに玄関を出た。

忽然と純子の前から姿を消す靖彦。靖彦の弟、直行とふたりで夫の行方を捜す純子。

失踪した夫探しかと思いきや、蝶、アサギバダラ、を通じて知り合った四国の荻原勝美、その四国で起きた放火殺人事件、火災の発生前に逃げ出した女、靖彦と旅館で一緒だった女・・・失踪と女が何か関係しているのか?

その一方で直行は、兄の失踪は自分と義姉を結びつけようとしたものだ、と。義姉の嘘と誘惑に翻弄される直行。

いつしか直行は義姉を疑っていることや疑いながら暗黙の了解のもと、すべてに共犯者めいた関係を築きあげてしまっていた。

四国の寺で見つかるバラバラ死体、直行の大学時代の友人で四国の新聞記者、青いコートを着た女・・・迷宮の度は増すばかり。

一行で物語を反転させる連城マジックではないが、迷宮感は半端じゃない!


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