災いの黒衣 [book] [アン・ペリー]
アン・ペリー/東京創元社/お薦め度 ★★★★☆
シリーズ第二弾
シリーズ第一作でいきなり記憶を失って登場したモンクだったが、へスターの協力を得、無事に事件を解決する。しかし、未だに記憶は戻らない。
今回の事件は高名な貴族一家の娘が寝室で死体で発見される。物取りの線から捜査を進めていたが、事件当夜人の出入りはなかったことが判明する。家族の誰かが犯人・・・?
家族、使用人ひとりひとりに事情聴取するモンクだったが、なかなか犯人を割り出すことが出来ない。そんな時、看護婦を小間使いとしか見ない医師と衝突、仕事を辞めたへスターを当主の妻の看病に使わす策略をキャランドラ、へスターの友人、が思いつく。
モンクとへスターの二人三脚?の捜査が始まったのだが、従僕を逮捕しろとの上司の命令を聞かなかったモンクが警部の職を解かれる。否応なくへスターひとりの捜査が・・・
ヴィクトリア朝の時代、貴族一家の人間描写、時代を反映した驚きの結末・・・すべてが実に巧い!
愉しめるシリーズ。邦訳されていない作品がまだまだあります。次作の邦訳を待っています。
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