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ノワールをまとう女 [book] [江戸川乱歩賞]

sample1.jpg神護かずみ/講談社/お薦め度 ★★★★

第65回江戸川乱歩賞受賞作

「揉め事を引き受け、静かに解決することを生業としている。じつは話を聞き、君に興味をもった。きみなら使えるんじゃないかと思った」・・・原田、ボス、総会屋から転身、からこう言われスカウトされたわたし、西澤奈美。

企業の炎上案件を解決する裏稼業だ。今回の案件は日本でも有数の優良メーカー、美国堂、にかつて日本批判を浴びせた韓国人の社長が傘下に入ったのみならず、役員に収まっていることを問題視する市民団体、「美国堂を糺す会」、がデモをしかけている、というものだ。

「美国堂を糺す会」に潜入、情報を集める奈美、ここまでが物語の入口、奈美の同性愛パートナー、雪江、が「美国堂を糺す会」の会合に現れることで物語はあらぬ方向へ舵を切る。それに加え、奈美がお世話になったアサコ苑、韓国料理店、のママの死の真相も追うことになる。

それらが絡み合いながら物語は結末を迎える。最後におまけ、ネタばれ、ボスとの一戦、までついた仕立てになっているのだが、いまいちストンと落ちない。ここまで風呂敷を広げたのだから読み手は捻りを期待してしまう!?

最近の江戸川乱歩賞の質が落ちていることは確かだ。唸るような江戸川乱歩賞を読みたいものだ。

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