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審判 [book] [お気に入り作家(海外)]

sample90.JPGD・W・バッファ/文藝春秋/お薦め度 ★★★★☆ 

弁護士アントネッリ・ シリーズ第三弾

書き出しがいいですね。「わたしは長年、悪人中の悪人という人間たちの弁護にたずさわってきた。だが、わたしが知る一番の悪人はただの一度も罪に問われたことがなかった。その男の死因が病や高齢、あるいは事故であったなら、彼の葬儀に顔を出そうなどという気は・・・」

わたしの知る一番の悪人、巡回裁判所の判事・キャルヴィン・ジェフリーズが殺された。

キャルヴァンにこっ酷くやられた裁判・・・
アソシエイツのエリオットが事件を起こし、精神病院に収監される経緯・・・
エリオットの妻とキャルヴィンの再婚・・・
外部通報により捕まった容疑者のホームレスは自供後、自殺をはかる・・・

前半部分だけで一冊の作品になってしまうくらいの読み応え!

後半部分は、同じ手口で巡回裁判所の判事・クインシー・グリズウォルドも殺される。逮捕されたのはやはりホームレス。警察は摸倣犯の仕業として処理をしようとする。

ふたつの殺人事件の関連性を捨てきれないアントネッリは、容疑者の弁護を買って出る。信実は解明されるのか!?

複雑に絡み合った人間関係を下敷きに、事件解決に向けて奔走するアントネッリ。読み応え充分のリーガルサスペンス。わたし的にもシリーズ最高傑作!

2002/08


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