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スパイたちの遺産 [book] [ジョン・ル・カレ]

sample1.jpgジョン・ル・カレ/早川書房/お薦め度 ★★★★☆

前日譚、後日譚

「寒い国から帰って来きたスパイ」→「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」→本書

フランスの片田舎で引退生活を送っていたピーター・ギラム、英国情報部からの呼び出しに応じ、出向く。その彼を待っていたのは、かつての作戦、<ウィンドフォール>作戦、において射殺された情報部員アレックと恋人エリザベスの息子と娘が英国情報部を相手取って訴訟を起こそうとしているというのだ。

平たく言えば、訴訟相手はギラムとスマイリー、前作の主人公、!

現情報部は<ウィングフィールド>作戦の資料は断片的にしかもっとおらず、ふたりから事情聴取するしかほかに手立てはない、しかもスマイリーの行方は知れない・・・

しかたなくギラムは隠した資料を引き渡すが・・・ここから前二作、「寒い国から・・・」、「ティンカー、テイラー・・・」、をギラムを通した前日譚、後日譚が始まる・・・

本書も「ティンカー、テイラー・・・」同様、動きの少ないスパイ小説になっているが、その構想たるや作者の集大成と言っていい!?

前二作を読了しているか否かで本書の愉しみの度合いが違ってくるので注意・・・

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