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湖の男 [book] [アーナルデュル・インドリダソン]

sample1.jpgアーナルデュル・インドリダソン/東京創元社/お薦め度 ★★★★

シリーズ第四弾

干し上がった湖から白骨化した人体が見つかる。頭蓋骨には大きな穴があき、ソ連製の古い盗聴器が重石がわりに?括り付けられていた。

捜査は失踪事件に執着を示すエーレンデュル捜査官と同僚のエリンボルク、シグルデュル=オーリの3名があたる。小さな国、アイスランドらしい?

過去の行方不明者のなかに、30年前、農業機械のセールスマンが忽然と婚約者の前から姿を消したことが判明する。しかもアイスランには本人の存在を示すものは何もなかった。

30年前、アイスランドから東ドイツへの留学生の物語と犯人?と思しき男の現在、エーレンデュルらの捜査状況、三つが並行して語られる。

社会主義の実現を夢見て留学した学生の挫折、秘密警察の監視、反社会主義を唱える学生・・・時代に翻弄された人々の悲しい真実が事件の鍵を握る。

アイスランドの気候風土が物語に色濃く反映されているシリーズ、しかもエーレンデュルの娘と息子へのかかわりが彼の心情をより暗くする。

表題の「湖の男」を巡る物語・・・

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