生への帰還 [book] [ジョージ・P・ペレケーノス]
ジョージ・P・ペレケーノス/早川書房/お薦め度★★★★☆
息子を殺した男に復讐するため、ディミトリは危険な罠を!ワシントン・サーガ完結篇
強盗殺人犯の逃走車がディミトリの五歳の息子を撥ねて殺してしまう。三年たった今もショックから立ち直れないディミトリ。唯一の慰めは、強盗殺人犯に殺された犠牲者たちとの集会だけだった。
そんな姿を見かね、探偵ニック・ステファノスの口利きでスポットで働きはじめたディミトリ、現実のなかで生きていく取っ掛かりを見出しつつあった。
一方ステファノスは、ある殺人事件の調査中に三年前の事件の真相を知ることになる。しかもなんと、殺人犯が殺された弟の復讐のためワシントンに舞い戻っていることがわかる。
やがてディミトリとステファノスは運命の奔流に呑み込まれていく。
帯に「ハードボイルドを文学にした・・・」とあります。本書をうまく言い当てている表現。三年間絶えることの無かった復讐心。抜け殻と現実の狭間を行き来する姿。現実の中で生きていこうとするこころ・・・
書店で私を呼んだ本書?間違いのない選択でした!!!
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