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夏と花火と私の死体 [book] [乙一]

乙一/集英社/お薦め度 ★★★★★

古い話ですが、元ヤクルトスワローズ監督・関根潤三氏が長島一茂を評して、「金は金。銅は金にはなれず」と。どういうことかと言うと、プロ野球に入った時点で一流と三流は明らかに違う。三流はいくら努力しても一流にはなれない。長島一茂は金なのだ、ということを言いたかったわけです。第一次長島内閣でヘッドコーチをやっていたわけですから、一茂のことを銅だとは言えないでしょうけど・・・

話がとんでもないところからスタートしてしまいましたが、「乙一は金だ!」ということを言いたかったわけです。

「ZOO」の片鱗が見え隠れするすばらしい作品です。しかも十六歳の少年の筆によるものだと聞いて、これまた驚いてしまいました。これはしっかり読み比べてみないとと思い、執筆順から乙一を追ってみました。

「夏と花火と私の死体」、「天帝妖狐」、「平面いぬ」、「失踪HOLIDAY」と・・・「ZOO」のような鋭さはないが、ホラー的な感覚はすでに内在していた!?


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