天使の傷 [book] [マイケル・ロボサム]
マイケル・ロボサム/早川書房/お薦め度 ★★★★☆
サイラス&イーヴィ・シリーズ第二弾
前作「天使の嘘」でフィギュアスケートの女子チャンピオンが惨殺された事件に巻き込まれた臨床心理士のサイラスと嘘を見抜く特殊能力を持つイーヴィ、ふたりの交流が犯罪を解決した。
シリーズ第二弾の本書は両者を交互に語り手にする形で、深い傷を持つ少女イーヴィと秘めた過去を持つサイラスを深堀しながら話が展開していく。
元警視の死体が発見される事件が発端、当初は自殺と思われたが、不審な点が多く、第二、第三の死者も現れる。元警視は児童連続誘拐殺人事件を退職後も追い続けていた。犯人は逮捕され、獄中で殺害されていた。何か気がかりなことがあったのか?
警察の捜査に協力するサイラス、元警視が残した捜査資料の中に「エンジェル・フェイス」、マスコミがつけたイーヴィの呼称、と書かれたメモを見つける。
天使の傷、イーヴィの壮絶な過去、が今回の事件に深くかかわり、謎めいた組織が躍起になってイーヴィを亡き者にしようとする陰謀が見えてくる。その影に意外な人物が・・・
事件の始末のつけ方はイーヴィらしいと唸なってしまった。第三弾が待ち遠しいシリーズ。
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