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銀行籠城 [book] [新堂冬樹]

sample108.jpg新堂冬樹/幻冬舎/お薦め度 ★★★☆☆ 

優し過ぎる結末!?

最近の作者を見ていると、JRと私鉄が並行して走っているさまに見える。ひとつは「無間地獄」、「カリスマ」、「溝鼠(ドブネズミ)」に代表される、破天荒で劇画的な路線。もうひとつは、「忘れ雪」、「ある愛の詩」(未読ですが・・・)の恋愛?路線。本書は前者の路線を走る作品!?

午後3時3秒、あさがお銀行中野支店、閉店のシャッターを潜り入ってきた男、いきなりリュックからデザート・イーグルを取り出す、異変に気づいた客の悲鳴を合図に、シャッターへ駆け出すサラリーマン、男はトゥリガーを引く。さらに2階の行員を1分以内に1階に集めるよう命令される案内係、1秒だけ遅れた行員のために、案内係が二番目の犠牲者となる。

2階の行員たちは後手に縛られ、イモ虫状態で転がされる。次に男の口から出た言葉に全員が絶句した。「お前ら、全員、服を脱いで、俺の盾になれ!」・・・人質を奴隷化した男の名は、五十嵐。

10年前。大田区蒲田で起きた「羽根田事件」は、金融会社社長の菅井光三郎宅に押し入った羽根田義明が、菅井と妻、娘、家政婦の4人を人質に立て籠もり、娘以外の3人を射殺するという篭城事件だった。一家惨殺という最悪の事態を免れ、少女を救出した功績で鷲尾は警察功労章を授与され、警部補から警部へと昇任した。

犯人五十嵐と現場指揮官鷲尾の壮絶な戦いが始まる。シミュレーションゲーム?が展開される結末とは?

2004/03

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