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警官の条件 [book] [佐々木譲]

sample2.jpg佐々木譲/新潮社/お薦め度 ★★★★

「警官の血」の続編

覚せい剤取締法違反で逮捕された元警視庁職員が、無罪判決を受けて復職する。復職した男は加賀谷仁、警務部にうたったのは安城和也。安城にとって加賀谷は直属の上司。

安城は、祖父、父と三代にわたる警官、「警官の血」をお読みください、その彼が若きエースとして登場。

潜入捜査中の刑事が殺される、その失態の責任を問われる安城。遅々として進まぬ捜査、一度は警察組織から抹殺された加賀谷が呼び戻される。なんともすごいプロット。

以前同様、単独捜査を進める加賀谷、一層焦る安城。
警官の血を呼び起こさせるラストシーンは感動的。本年度最高の警察小説か!?


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オーウェン

暴力団を相手に情報収集の任に当たっていた加賀谷仁警部が、突然、監察の服務規程違反で捕まった。
どうやら、3か月前に部下になった安城和也巡査が、警務部のスパイだったようだ。
そして、加賀谷は警視庁を去る事に。
暴力団に関して、有力な人脈や情報を持っていた加賀谷を失った事で、裏社会の変化に対応できなくなってしまった。
そして、若きエースとなった安城は、潜入捜査中の刑事が殺される失態をさらす。
そんな中、加賀谷の復帰が決まったのだった----------。

大変に長い作品ですが、どうやらこの作品の前に「警官の血」という作品があったみたいです。
まあそちらを読んでいなくても充分楽しめました。

でもこの後、そちらを読むと思いますが、後日談を知ってしまっているので、ちょっと複雑な気持ちです。

冒頭で、釣船の主人をしている男に、復帰の要請をする場面が描かれるので、何となくこの後の展開が予想できます。
そして、加賀谷を切った事で、都内での新たな動きが把握できなくなってしまいます。

そんな中、裏社会にエスとなってた人物が殺害されたり、潜入捜査に当たっていた刑事が殺されたりします。

前半は何となく盛り上がる部分も無く、ちょっと退屈してしまいましたが、依願退職をした加賀谷が復帰してからは、スピード感にあふれ緊張の連続です。

加賀谷と安城の気持ち、一課と5課の対立などを含めて、この先の展開が読めないまま、ラストシーンに向かいます。

うーん、ちょっと残念な結末だったでしょうか。
この様な形でしか「警官の条件」を、描くしかなかったのでしょうか。

by オーウェン (2023-11-12 17:11) 

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