追伸 [book] [お気に入り作家(国内)]
真保裕一/文藝春秋/お薦め度 ★★★★
往復書簡
本年度の直木賞受賞作「吉原手引草」/松井今朝子は、ひとりひとりの証言を組み立てながら話をすすめるプロットと結末が評価されたのだと思います。本書は四人の書き手による「手紙」のやり取りで話がすすむプロット、なんとなくかぶるような気がしながら読み進みました。
物語はいきなり妻が夫に離婚話を切り出す手紙からスタートします。離婚にまつわる手紙のやり取り、いつしか話は祖父と祖母の往復書簡へ。それも獄中の妻にあてた・・・
離婚話から獄中往復書簡へ、唐突な変化に戸惑いながら、祖母の犯した深い罪?が明らかになって行く。
作者はあえてテンポの悪い「手紙」という手法を用い、読者に一種のストレスと期待感をもたせようとしたのではないか!?そういう意味では正解の一冊かもしれない。
うまいけど、ちょっと気に食わない!?
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