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クリスマスに少女は還る [book] [キャロル・オコンネル]

キャロル・オコンネル/東京創元社/お薦め度★★★★★

ブレイクのきっかけは本書!?

「魔術師の夜」、「氷の天使」に続いて手にする一冊。クリスマスも近づくある日、ふたりの少女が行方不明となる。ひとりは副知事の娘、もうひとりはその親友。

捜査にあたる警察官は、十五年前のこの季節、一卵性双生児の妹を誘拐され、殺されたという暗い過去を持つ、ルージュ。

「わたしはあなたを覚えているわ」と、ルージュの前にあらわれる女、頬にぎざぎざの傷痕をもと法心理学者・アリ博士。

副知事の権限で投入されるFBI捜査官、霊能者、神父、私立探偵・・・多彩な登場人物を登場させ、ふたりの少女の行方を追う。

本書がブレイクのきっかけとなり、マロリー・シリーズが注目をあびることになるとは・・・

果たして少女の無事なのか?犯人は誰か?しっかり読ませるミステリーの傑作!


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氷の天使 [book] [キャロル・オコンネル]

キャロル・オコンネル/東京創元社/お薦め度★★★★★

「魔術師の夜」にすっかりはまってしまい、シリーズ第一弾の本書を手にすることになりました。なんとも魅力的な主人公、マロリー!

いきなり、養父ルイ・マーコヴィッツの殺害現場に勝手に立会うマロリー。養父の死に涙を流すこともなく、淡々と仕事をこなす。

なんともクールでカッコいいハリウッド的イントロ!?

義父マーコヴィッツ、重大犯罪課警視、が追っていた事件は裕福な老女ばかりを狙う連続殺人犯、事件に関与することを禁じられるマロリーだが、そんなことはおかまいなし、独自の捜査を開始する。

今までに見たことのないマロリーの人物設定が魅力的。荒んだ過去をもつ少女、14歳でマーコヴィッツのもとに引き取られ、妻、ヘレンの暖かさの中で生き返えり、ハッキング以外の盗みから手を引き、養父と同じ職業を選択する、現在25歳、尾行には不向きな美貌と明晰な頭脳・・・本書の成功要因のひとつに違いない。

最新刊「魔術師の夜」の中に出てくる著名なマジシャン、マックス・キャンドルを第一弾から登場させるということは、著者の中にはシリーズ化されたものが最初からあったということ。なんとも凄い!


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魔術師の夜 [book] [キャロル・オコンネル]

キャロル・オコンネル/東京創元社/お薦め度★★★★★

マロリー・シリーズ、第五弾。

女巡査部長、マロリーの最大の売りはブラフ。「ブラフ」とは、こけ脅し、はったり、虚勢。特に、ポーカーなどでみせる、はったりの態度。本書でもポーカーでブラフをかけるマロリーが登場する。

本書のもうひとつの売りはマジック、前作でも登場しているそうです。さしずめ、日本の作家でいえば、泡坂妻夫氏でしょうか・・・

イントロが実にいい。奇術の祭典で再演される「失われたイリュージョン」、そのステージで演者がクロスボウの矢で射抜かれて死亡、感謝祭のパレードで、犬の風船をぶち抜く発砲事件発生、マロリーに容疑がかかる。

容姿端麗、頭脳明晰、それとは対照的に、口から出る言葉は辛らつそのもの、「天使」と「悪」が同居する、そんなアンチ・ヒロインの単独捜査が開始される。

フェスティバルに召集された四人の老マジシャンたち、亡くなった妻・ルイーザをいまも同席させるマジシャン・マラカイ、第二次世界大戦中に起きたルイーザの死、それにかかわった老マジシャンたち、過去がもたらす死の罠とは・・・

マロリーの「悪」の部分、ちょっとわたし的にはたまらないところ、は生い立ちに関係しているようなので、何冊か読んで見んでみる必要がありますね!


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