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テスカトリポカ [book] [~'23 国内編]

sample1.jpg佐藤究/直木賞受賞作/お薦め度 ★★★★☆

直木賞受賞作

クライムノベル

メキシコの麻薬密売組織ロス・カサソラスを仕切っている四人兄弟に大型ドローンで奇襲をかけたのは敵対するドゴ・カルテル、兄弟を三人殺したが、最後の一人バルミロ・カサラス、<粉>、をまだ仕留めていなかった。

バルミロは冷凍船、コンテナ船を乗り継ぎ、アフリカ、オーストラリア、インドネシアへと姿を消した。復讐と組織再興のための秘策を練る場所はジャカルタだった。

ジャカルタで出会ったひとりの日本人、臓器、腎臓、売買のコーディネーター、心臓血管外科医、末永から臓器ビジネスの新しいアイデアをもらい、二人で日本に渡る。

川崎で育った天涯孤独の少年、土方コシモはバルミロと出会い、その才能?を見いだされ、バルミロらの犯罪組織に引き込まれて行く。

アステカ神話の主要な神のひとり、テスカトリポカに仕えたご先祖さまの血を受け継いでいると教わり育ったバルミロがそれをコシモに話すことでふたりの運命が交錯する・・・

新しいビジネス、心臓密売、の行方がどうなるのか?どう決着をつけるかと期待?しながら読み進むも、テスカトリポカをめぐる解釈に齟齬が生じ、それがビジネスに大きくはね返る結末はそれでよかったのだろうか!?

江戸川乱歩賞受賞作より数段上を行く一冊。



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