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魔王の島 [book] [~'23海外編]

sample1.jpgジェローム・ルブリ/文藝春秋/お薦め度 ★★★★☆

サイコ・サスペンス

一度も会ったことのない祖母の遺品整理に孤島に向かうサンドリーヌ、戦後子供キャンプの職員として働き始めた人たちだけが住む不吉な島?・・・

祖母の同僚だった女性から話を聞くことが出来たが、心臓発作を起こし急死。彼女が残した言葉、「サンドリーヌ、あなたはこの島にいてはいけない」。

島から抜け出し?海岸で発見されるサンドリーヌ、彼女が警部と精神科医に話した真実の一部は少女時代に拉致され、地下室に監禁されたこと・・・

再び島へ。祖母の話、三匹の子ぶた、初めは、わらで避難所をつくったけれど、たちまち吹き飛ばされてしまった。あの島の話のなかにいても安全じゃなくて、すぐに逃げないといけなくなった。木でつくったふたつ目の避難所も、また壊されようとしている。今度も警部が疑っているから。

三つめの避難所のこの島まで、あなたを探しに来ることは誰にも出来ない。オオカミだって、煉瓦とコンクリートでできた家は壊せなかったものね・・・真実を祖母に語るサンドリーヌ。

この物語のキーワードは<避難所>、避難所で起こる様々なことが重層的にリンク?真実が見えないまま、誰が誰を欺こうとしているのか?驚愕の結末は反則技!?

ネタばれになるので思うように書けませんが、ピエール・ルメートルの「その女アレックス」を彷彿させる掘り出し物の一冊でした。



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