業火の市 [book] [ドン・ウィンズロウ]
ドン・ウィンズロウ/ハーパーBOOKS/お薦め度 ★★★★
新三部作の第一部
1986年、ロードアイランド州の州都プロヴィデンス。これまでアイルランド系とイタリア系マフィアは仲良く共存していた。何世代にもわたって同盟関係を築き上げていた。
ダニー・ライアンはアイルランド系マフィアの一員、彼の父親は同盟関係を築き上げたひとりだが、今では盟友のジョンが首領となっている。
ダニーはジョンの娘婿としてファミリーに加わっているが、ジョンの息子たちとは異なり、一兵卒の立場に甘んじている。
アイルランド系は波止場を支配し、イタリア系は賭場を支配し、組合も両方で分かち合っていた。彼らは力を合わせてニューイングランドを仕切っていた。
四十年に及ぶ良好な関係はその一夜にあっさりと崩れ去った。ジョンの次男リアムがイタリア系マフィアのナンバー2ピーターの弟ポーリーの恋人を略奪したのだ。
ポーリーの怒りは収まらず、かくして戦いの火ぶたが切られた。ピーターは何年も前から波止場を狙っており、弟が恥をかかされたことを口実にしただけのことなのだ。
第一部は戦いを通じ、一兵卒から組織を束ねる立場に身を起き、決断を下すことになるダニー。その決断がもたらす結末とは・・・
麻薬からマフィアへ、新三部作にも期待しましょう!
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