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C.H.E. チェ [book] [井上尚登]

sample54.JPG井上尚登/角川書店/お薦め度 ★★★★

井上尚登は只者ではなかった!

時代はゲバラ没後30年の1997年。リベルタ共和国。謎の婆さん・マリーナを国外に連れ出すことを請け負った、ヨシヒコ・ヤザワ、旅行会社を営む日系三世、旅行会社で働く大友、たまたま居合わせた旅行者・智恵。

国外脱出に失敗した四人が警察軍に追われるところから物語は始まる。

どこからともなく聞こえるゲバラを歌ったサルサ。同僚の失踪を追う元新聞記者。ゲバラと同名の路上駐車屋。ゲバラの遺品を集める大金持ち。リベルタ共和国を影で操る財閥・・・胡散臭い人物たちが織りなす革命物語。

物語の根底には、常に自由を求めてやまなかったエルネスト・チェ・ゲバラの意志が存在!?

登場人物の多さもなんのその、一気に読ませてくれます。

井上尚登には「胡散臭さ」が似合う!?

題名の「C.H.E.」とは、スペイン語で「やあ」とか「ねぇ、君」などのよびかけ言葉。チェ・ゲバラの「チェ」は彼の名前ではなく、愛称。これがラストでも・・・

2000/06

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