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半沢直樹 アルルカンと道化師 [book] [池井戸潤]

sample1.jpg池井戸潤/講談社/お薦め度 ★★★★

シリーズ第一作「オレたちバブル入行組」の前日譚

東京中央銀行大阪西支店融資課長・半沢直樹のもとに老舗美術出版社・仙波工藝社を新興IT企業・ジャッカルが買収したいと言う話が持ち込まれる。業績不振の仙波工藝社、2億円のつなぎ資金を半沢にお願いしている最中だった。

折しも東京中央銀行は頭取の旗振りのもと、全社?M&Aの推進中・・・

支店長の浅野以下営業本部、審査部ともこの買収話に大乗り気だが、半沢は仙波工藝社の立場にたって、この案件に反対の意を表す。

行内に軋轢を生みながら融資を実行すべく奔走する。やがて、絵画を巡る秘められた謎が浮かび上がる・・・江戸川乱歩賞作家らしい絵画ミステリー?

現在放送中、TBS、「半沢直樹」では本社営業部第二部の次長として帝国航空の再建に挑み、巨悪が潜む政治の世界に足を踏み入れ奮闘する姿が放映中。先週、「1000倍返し」の名言まで飛び出し、今週、9月27日に最終回を迎える。

ついつい、そのイメージを引きづりながら読み進む。「やったらやり返す」、「やったら倍返し」は、今思えば、1000倍返しに比べたら、ささやかなものだ!

前回のドラマで浅野支店長を演じたのは「石丸幹二」、本書もそのイメージで・・・

読売新聞のインタビューで、原点回帰した半沢はどこへ向かうのか。池井戸にもわからない。ただ、頭取や社長にすることは考えていない。組織の中で弱い立場の中間管理職だから面白い。

ドラマの名ぜりふになぞらえれば、半沢の反骨精神が、「おしまいdeath」には決してならない。

追伸:本書のもうひとつの鍵を握るキーパーソンが、立売堀(いたちぼり)製鉄の会長、本居竹清。たたきあげの大阪商人・・・

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