ポップ1280 [book] [ジム・トンプスン]
ジム・トンプスン/扶桑社/お勧め度 ★★★★☆
「このミス・・・」が選んだ2001年度版海外編第一位
なんと言う小説!いままでに味わったことのない触感!しかも1964年に刊行された復刊とは・・・
主人公は、ポッツヴィルという小さな田舎町の保安官ニック・コーリー。心配事が多すぎて、病気になりそうだとぼやきながらも、大量の食事を目の前に、「・・・俺は食えなかった。全部は食えなかった」などととぼけた調子で自分を語る。
そんなニックを翻弄するのが、強烈なキャラクターを持つ三人の女たちだ。性悪さをそなえた妻マイラ、夫を持つ身でありながらコーリーと密会をかさねるローズ・ハウク、さらにコーリーのかっての婚約者エイミー・メイスン・・・
保安官選挙のために目下のところ売春宿の二人のヒモに思い切った手を打って、今の地位を安泰のものにしなくてはならない。
精神分裂症的で行動が一環せず、いきなり銃をぶっ放し悪魔的所業に走る。なんとも混乱した人物を描く不気味なユーモア感覚、風刺・・・
癖になりそうな予感!(もう病みつきなんですが・・・)スティーブ・マックィーン主演の「ゲッタ・ウエィ」もトンプソンの作品。
ちなみに題名の「ポップ1280」とはポッツヴィルの人口(Population)のPop・・・意味のある題名ではない!?
200/12
2019-08-27 09:09
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