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囮弁護士 [book] [スコット・トゥロー]

sample102.JPGスコット・トゥロー/文藝春秋/お薦め度 ★★★★☆

「タイム」誌が選ぶ1999年度ベスト・ブックス第一位

弁護士のロビー・フェヴァーは判事から有利な裁定を引き出し、和解によって巨額の賠償金を得るため、複数の判事に賄賂を贈っていた。その事実を掴んだ連邦検察官、スタン・セネットは、ロビーを囮弁護士にしたて大物の黒幕を捕らえようと作戦を開始する。

囮捜査の手口が詳細に描かれ、最後はFBIによる大捕り物に進展する。

筋立てを見ればリーガル・サスペンスなのだが、登場人物の生い立ち、それぞれの関係、人間模様を克明に描き出している。サスペンスという大きな流れの中で展開する人間ドラマといった方が適切。特にもう一人の主人公イーヴォン・ミラーの人物描写、設定はスコット・トゥローの真骨頂を示す。

「私は自分のことを、大衆的なジャンルと、純文学のジャンル、両方に渡っている橋に立つ作家だと思っています。[有罪答弁]は、少し大衆寄りの小説だし、[われらが父たちの掟]は純文学寄り。今回の作品は、橋の中間あたりに位置する作品です」、と。

2000/09


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