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秋霜 [book] [葉室麟]

sample1.jpg葉室麟/祥伝社/お薦め度 ★★★★

羽根藩シリーズ第四弾

前作「春雷」から三年、一揆騒動の後、当時の藩主は一揆鎮圧に功のあった隼人を討ったことで幕府から隠居を命じられ、反隼人派の筆頭家老らは失脚するといつしか、百姓の間で隼人は、<世直し様>と呼ばれるようになった。

そんな折、「欅屋敷」を訪ねる謎の男、草薙小平太、が・・・この日から屋敷に留まり、屋敷の仕事を手伝うことになった。

小平太の出自が羽根藩をひっかきまわすことに・・・亡くなった父は羽根家中のもので藩の公金を使い込み召し放ちなり、食うや食わずの浪人生活だった。

父が放蕩三昧のわけは、前作に登場した白木立斎の側妾と知らず縁談を進められ、妻にしたことだった。その時娘は既に児を孕んでいた・・・実父は隼人に成敗され、養父からは疎んじられてきた。

幕府の巡見使の来羽が迫るなか、元藩主を筆頭に藩の家老が小平太を使い、旧悪を知る楓たちを亡き者にしようと企てる。

前作は隼人の生きざまが周りを感化させたが、本書では楓の生きざまが小平太を感化させる・・・

シリーズ四弾にしてはありがちな展開を見せるが、前作から続くひとつの物語として捉えると、それもありかな!?

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