もう過去はいらない [book] [ダニエル・フリードマン]
ダニエル・フリードマン/東京創元社/お薦め度 ★★★★☆
シリーズ第二弾
88歳の元刑事バックと78歳の銀行強盗イライジャのお話。
2009年(現在)、介護付老人ホーム?で歩行器を使いながらリハビリ中のバックのもとに、1965年(過去)、銀行強盗イライジャが訪ねてくる。誰かに狙われているから助けてほしい、と。
過去の銀行強盗を喋ることを条件に匿うことを了承、警察署に向かう途中、バックとジャックの乗っている車が襲われ、イライジャが連れ去られる。
物語は過去の銀行強盗の話、バックとイライジャがどうかかわったか、と現在の何者かに連れ去られたイライジャを追うバックの話が交互に語られる。
良く練られたふたつの設定、ひとつはバックとイライジャはユダヤ人、しかもイライジャはアウシュヴィッから逃走した過去をもつ。ふたつ目はナッシュビル、南部、黒人、ワークソング、裕福な白人、で起こる暴動、が物語の鍵を握る。
バック本人、バックの台詞・・・すべてがハードボイルドだが、歩行器を使うヒーローなんて・・・高齢化の波はハードボルド界にも・・・
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