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変調二人羽織 [book] [連城三紀彦]

sample1.JPG連城三紀彦/講談社/お薦め度 ★★★★

処女短編集

表題の「変調二人羽織」のほか四編が収録されている。その中の一編「依子の日記」は「連城三紀彦 レジェンド」/講談社で綾辻行人が最初に紹介している作品。

噺家・伊呂八亭破鶴は大みそか、自分を恨んでいる五人をホテルに集め、生涯最後の独演会を開いた。

演し物は「盲目かんざし」。二人羽織の見せる芸に仕立て直し、手だけの演技はたった一人の弟子・小鶴が受け持つ。事件は下げに落ちる前に起きた。

行燈一つのほの暗い明りのなか、破鶴はガラスのかんざしで心臓を一突きされ、亡くなる。観客の五人全員は破鶴から一定の距離をとった場所で噺を聞いていた。どうやって自分の手を近づけず破鶴を刺殺したのか?

担当刑事と元部下の往復書簡で話を綴り、現場にいない車椅子探偵役を元部下が演じる。冒頭の東京の空を鶴が舞ったというニュースを落ちに使うという手の込んだ?作品。


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