連城三紀彦/新潮社/お薦め度 ★★★★☆
十八番の短編集
時代は明治から終戦まで、五人の女、篠、杉乃、鈴子、鴇子、葉子、を主人公にした哀切な愛の物語。
表題の「宵待草夜情」はカフェの女給・鈴子との行きづりの愛。能楽師の継母・篠との異形の愛は「能師の妻」、バーのマダム・葉子の男を繋ぎとめる小さな嘘から始まる「未完の盛装」・・・どれをとっとも上手い!
しかも最後の最後に、一瞬にして読者を欺くマジックは読んでいて「気持ちいい!」。まさに「ミステリーの天才」ですね。
「戻り川心中」、「夕萩心中」と同系の一冊です。
2015-01-24 10:37
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