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闇に問いかける男 [book] [トマス・H・クック]

トマス・H・クック/文藝春秋/お薦め度★★★★

被疑者の口を割らせるための時間は11時間。ニューヨーク市警のベテランコンビ、ノーマンとジャックは取り調べ室へ向かう。1950年代を舞台に、淡々として語り口で時間はカウント・ダウンされていく。

わたし的には未読だが、クックは私立探偵を主人公にしたシリーズを書いている。それとダブルのかと思えばそうでもないようだ。新境地といった感のある作品!?

ふたりの刑事、ノーマンとジャックの人物描写と1950年という時代設定がひとつのポイントをなしている。

1950年代と言えば、戦後復興の中でアメリカが一番輝き始めた時代。そんな時代とくたびれた、挫折した、エリートでない・・・そんな人々を対照させ、空虚な心の在りどころを描きながら、結末のドンデン返しを用意した本書。

クックの新境地なのか!?


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