神の街の殺人 [book] [トマス・H・クック]
トマス・H・クック/文藝春秋/お薦め度★★★
現時点ではトマス・H・クックの最新刊。1983年執筆の・・・「記憶シリーズ」で確固たる地位を確立した著者。本書はデビュー三作目。
ソルトレークシティ。モルモン教徒にとっては「天国にもっとも近い場所」。そんな聖地?で繰り広げられる連続殺人事件。
事件を担当するのは、十年前にニューヨークから流れついたモルモン教徒ではない殺人課刑事・トムとソルトレーク生え抜きのモルモン教徒の青年刑事・カール。
事件の発端は黒人娼婦殺しだった。死体はきれいに拭かれベッドに寝かされていた。誰が娼婦を呼び出し殺したのか。
この事件をきっかけに、雑誌記者、モルモン教会公報課スポークスマン、ブリガム・ヤング大学生・・次々と事件に巻き込まれていく。
真っ白で清潔な都市、ソルトレーク。アルコールやタバコはもちろん、カフェイン入りの飲み物すら口にしないモルモン教徒。神の街に似つかわない猟奇的連続殺人事件は更に謎を深めていく。
記憶シリーズの第一弾、「死の記憶」が執筆されたのが1993年。本書の十年後。現在のクックの片りんが見え隠れする作品!?あなたはどう思いますか?
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