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扉は閉ざされたまま [book] [石持浅海]

石持浅海/祥伝社/お薦め度★★★★☆

年末恒例の宝島社、「このミステリーがすごい!2006年版」、国内編、第二位!密室殺人を逆手に取った荒技、技あり一本!

同窓会で集まった七人、民家を改装した成城の高級ペンション、伏見亮輔は後輩の外山を殺害、外部から部屋に入れないように、密室状態をつくる。

本書のすごいところは、なかなかあらわれない外山を気遣いながら進む同窓会、時間の経過とともに安否から事故、自殺、殺人へと六人の気持ちが経変化していく。そんな中、同窓生の妹、碓氷優佳と犯人、伏見亮輔の頭脳戦が始まる。

何気ない会話の言葉尻から絡まった糸を解きほぐす優佳、それを阻止する伏見。伏見はなぜ同窓会という場で、密室を利用したのか。

200ページあまりの中篇だが、十分にたのしめる一冊。第二位だけの価値はあり!

追伸:ちょっと気に入らないのが、これだけの秀作なのに第二版発行が12月10日、わたしも知りませんでした、しかも「このミス」第二位とちゃっかり印刷されているではありませんか、これから大重版するつもりのようですが、もう少し以前からプロモートしてほしかったな。


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