方舟 [book] [~'23 国内編]
夕木春央/講談社/お薦め度 ★★★★
大どんでん返し
登山サークルで一緒だった6人と柊一の従兄、山菜とりで道に迷った3人、両親と息子、10人が地下建築で一夜を明かすことになる。
翌日の明け方、地震に見舞われ、扉が大岩でふさがれ、地上に出ることが出来なくなる。方舟と書かれた案内図によれば地下建築は三層、1階と2階は小さな部屋に分かれており、3階は大きなまじきりで仕切られ、水に浸かっている。
地下建築の捜索の結果、10人が助かるためには、誰か1人が犠牲となって作業室の巻き上げ機を巻き上げることしかないようだ。
そんな状況下、この地下建築に案内した裕哉が死体で発見される。
3階の水かさは増すばかり。裕哉に続いてさやか、三人家族の父親が殺される。犯人を突き止め、説得、巻き上げ機を巻き上げさせることは出来るのか!?
完全なクローズドサークルのなか、水没まで刻々と時間は削られて行く。探偵役の従兄の翔一郎と僕、柊一。夫婦の隆平と麻衣、花、母親と息子。7人の中に犯人が・・・
大どんでん返しのエピローグ、これを読ませるために物語を綴った作者にあっぱれ!
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