帰らざる故郷 [book] [ジョン・ハート]
ジョン・ハート/早川書房/お薦め度 ★★★★
壊れた家族の物語
長男、ロバート、ヴェトナム戦争で戦死、次男、ジェイソン、元海兵隊員、不名誉除隊?ドラッグに溺れ刑務所へ、末息子のギビー、過保護に育てられた、今も過保護な母親の元、18歳・・・
ジェイソンが出所、ふたりの兄に憧れるギビー、もっと兄のことを知りたいと思っている。兄からふたりで女の子と一緒に過ごそうと持ちかけられ、それに乗る。
一緒に過ごした女の子のひとりで無残姿で発見される。殺害の容疑がジェイソンにかかり、逮捕される。兄の無実を信じるギビーは友達を誘い、無謀にも?兄を知る人たちを訪ねる。
殺人課の刑事である父は、かわいい末息子とジェイソン、妻とジェイソンの間に入り、中途半端な立ち位置のまま、ジェイソンの捜査から外される。
ジェイソンの収監された刑務所で待ち構える刑務所の王様、X、あらぬ方向に物語が舵を切る。
ジョン・ハートらしい作品、兄弟愛はよくわかる、ではあるが、Xの登場が唐突過ぎる。時代の混迷と言ってしまえばそれまでだが、現実からかけ離れすぎではないか!?
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